今年ももう少しで紅葉の季節がやってきますね。紅葉の写真を綺麗に撮りたい!でもどうやって撮ればいいの?と思っている方も多いかもしれません。この1年で一眼レフカメラやミラーレスを始めたという方も多いと思います。
- 設定はどうしたらいいの?
- どんなレンズがいいの?
- 可愛く撮るには?渋くカッコよく撮るには?
- ライトアップされた紅葉の撮り方は?
ひとつひとつコツを写真とともに解説していきます。
ポイント1 露出を調整する
まず考えなければならないのは写真の露出です。つまり明るく撮るか?暗めに撮るか?です。
背景が明るい場合
下から見上げて紅葉を撮る場合、空の明るさのせいでとても暗い写真になってしまいます。なので下から見上げて撮る場合は、空の明るさに負けないように露出を+に。明るめで撮りましょう。
露出(明るさ)は自分で設定してみよう!
ちょっとやり過ぎかな?と言うくらい明るく設定しても、葉っぱに光が透過して紅葉の色鮮やかさが増します。
背景が暗い場合
次は背景が暗い、足元の落ち葉などを撮る場合です。
この場合は、露出をマイナス側に設定して暗めの写真にしてみましょう。
背景が暗く、写真自体がとても引き締まりました。露出をマイナスにすることで、質感のある落ち着いた美しい紅葉写真を撮ることができます。
スポットライト撮影
紅葉写真において、スポットライトのように光が当たってるところを狙って撮るというテクニックがあります。
これが、なぜ良いかと言うと、明るい光の部分と、光の当たってない影の暗い部分とがコントラストを織りなし美しく締まった写真になるからです。
光の当たっている場所を探してみましょう。木漏れ日がおすすめです。光の当たっている場所を見つけたら、そこに落ち葉などを持って行ってセッティングして撮ってみましょう。
※ 決して色付いている葉を千切るようなことはしないようにしましょう。マナーを守って撮影を楽しみましょう。
ポイント2 レンズを選ぶ
続いてのポイントはレンズです。レンズの種類によっていろんな表情の紅葉写真を撮ることができます。
広角・魚眼レンズ
超広角レンズや魚眼レンズを使うと、迫力のある紅葉写真を撮ることができます。下から見上げるように撮ると空いっぱいに紅葉が広がりとても綺麗です。その際ポイント1で考えたように、露出は+で撮ることを忘れないようにしましょう。
標準レンズ
標準レンズは紅葉している山全体から、落葉している紅葉までいろいろ写すことができるオールマイティーレンズです。ポイント1の露出の説明で使っている写真3枚も標準レンズで撮っています。
撮影に出かける時は、まず持っておきたいレンズです。
望遠レンズ
望遠レンズの良いところは、紅葉の一部分を切り取ることができるところです。
背景を考えて切り取ることで、紅葉がより一層浮かび上がってきます。
また人を入れて撮ったり手前に何かボケを入れると雰囲気のある素敵な写真になります。
ポイント3 色の濃さ(彩度)を変えてみる
3つめのポイントは色の濃さです。色の濃さを変えることで、可愛い写真にもなればかっこいい写真にもなります。
手持ちのカメラに彩度の設定があるなら、彩度を変えて撮ってみましょう。カメラに設定が無い場合は、編集ソフトで変えることができます。
こちらの写真は彩度低め。
そしてこっちが彩度高めです。
色の濃さは個人的な好みになってきますが、彩度が低い(色が薄い)と枯葉感が強くなります。逆に彩度を高くする(色を濃くする)と紅葉感が強くなります。
ポイント4 ホワイトバランス(WB)色温度を変えてみる
最後のポイントは、ホワイトバランス(色温度)の調整です。
ホワイトバランスを調整することで、クールな印象から、温かい印象まで紅葉写真の表情を変えることができます。
こちらはホワイトバランスを蛍光灯側にした状態。(色温度Kを低くした状態)
色温度を低くすると、クールな印象になります。寒い朝に落葉した紅葉が凍えているようなイメージ。
こちらは、同じ写真で色温度を高くした状態。(ホワイトバランスで言うと曇りとか。)
ちょっと夕日の光が差し込み暖かさを感じる紅葉のイメージ。
このように、ホワイトバランス(色温度)を調整することで、クールなイメージにも、温かいイメージにもなります。
その場その場のシーンに合わせて、自分のしたい表現に合わせてホワイトバランス・色温度を調整してみましょう。
ホワイトバランスの基本設定
低い ← 色温度 → 高い |
青っぽい(寒色) ← 写真 → 黄っぽい(暖色) |
- STEP1 露出(順光・逆光・スポットライト)
- STEP2 レンズ(広角・標準・望遠)
- STEP3 彩度(色の濃さ)
- STEP4 WB(ホワイトバランス)
ここまでで美しい紅葉写真を撮るための4つのポイントを考えることができました。紅葉を撮る時はこの4つのポイントを思い出しながら撮ってみましょう!
ライトアップも撮ってみよう
紅葉の美しさは、見る時間によって色や輝きが変わっていきます。
昼間の色鮮やかな紅葉も美しいですが、暗くなり始めてからのライトアップされた紅葉もとても美しいです。
なかなか綺麗な写真が撮りにくい曇りの日でも、ライトアップの時間帯になれば美しい紅葉を楽しむことができます。
完全に日が暮れてしまわない薄暮の時間帯の方が、紅葉の色が綺麗に出ます。
完全に日が暮れてしまったあとの紅葉写真。水面に映る紅葉が美しいです。ライトアップされている部分と、されていない部分の明暗差が激しいので、白とびしないように露出を調整しましょう。
建物の窓や人のシルエットなどを入れると雰囲気のある写真を撮ることができます。
ライトアップの紅葉を撮る際に注意したいのが、ホワイトバランス(WB)です。ホワイトバランスとは先ほど説明しましたが、色温度のことです。
ホワイトバランスをオートで撮っているとライトアップで使われる照明の色によっては、ちょっと気持ち悪い色になってしまうことがあります。その場合、ホワイトバランスをマニュアルで設定してあげましょう。
ライトアップされた紅葉を撮影する時には、暗い中でも光をたくさん取り込むことができるように、シャッタースピードを遅くする必要があります。
ライトアップ写真は、夜景写真の撮り方と同じです。設定・撮影方法はこちらの記事に詳しく説明しています。↓
夜景写真の撮り方、設定方法。三脚、レリーズは必要?一眼レフ初心者講座。
手持ちで撮るとブレるので、三脚を使いましょう。
公園や庭園などでは三脚の使用が禁止されているところもあります。事前にしっかり確認しておきましょう。
まとめ
今回は紅葉写真の撮り方について解説してみました。いかがでしたか?
- STEP1 露出(順光・逆光・スポットライト)
- STEP2 レンズ(広角・標準・望遠)
- STEP3 彩度(色の濃さ)
- STEP4 ホワイトバランス(色温度)
この4つのポイントを抑えて、綺麗な紅葉の写真を撮りに出かけましょう。ちょこっとずつ設定をいじって、自分好みの写真設定を見つけていきましょう。何よりも楽しく撮るのが一番です!今年の紅葉も今から楽しみですね。
紅葉と絡めて滝の写真も撮りたい場合はこちら。↓
滝の写真の撮り方、設定方法。フィルターは必要?一眼レフ初心者講座