前回(2日目午前中ジョムソン〜カグベニ編)からの続きです。カグベニを通過し、土柱を眺めながら、さらにジープを走らせ、小一時間でいよいよこの日の午前中の目的地ムクティナートに到着します。
ムクティナート到着。
浮かび上がる、空中の街。まさに秘境と呼ぶにふさわしい。
一体、いつ頃から、どんな人たちがこの街を作り上げてきたのか。そう思わずにはいられない光景です。
岩。食用にもならなさそうな植物。肥沃ではなさそうな地面。じわり、じわりと太陽に近づいている感覚。
ムクティナートの街の入り口にはドンキー(ロバ)が何頭も。
高所ゆえに街の上まで歩いて登るのは大変そう。と、いうことでわたしはドンキーに乗らせてもらいました。500ルピーなり。
ドラゴンクエストの勇者になった気分。
2~30分、引かれて上まで登る。夫は、わたしの写真を撮ろうと駆け足で前方に回り込んでいましたが、さすが高所。少し歩く速度を速めただけで、ひどい息切れをしていました。
ムクティナートの街の上にはチベット仏教のお寺が。
到着した後、夫もドンキーにまたがり、ぱしゃり。
この場所から街を見下ろすと、こんな景色。
手前の茶色の山ですら、4~5,000メートル級。その背後にずっしりと構えるは、ヒマラヤ。
今まで、決まった方角を見るとヒマラヤが見える、という状況でしたが、ここでの風景はどこを見ても周りはヒマラヤ。ヒマラヤに囲まれている、見下ろされているような感覚でした。
このお寺からさらに上へと進むと、ネパール人の友人が見たいと焦がれた「水源」があるようです。上まで行こう、とした瞬間。ムクティナートの入り口で待っていた友人から電話が!
「高山病になった!急いで下りてきて!」
高山病になった時の唯一の治療法は、ただちに下山することのみ。下山できるスピードによって、体へのダメージが変わってきます。これは一刻を争う!と、急いでわたしたちも下山することに。ネパール人の友人たちはとても名残惜しそうにしていました。さすがにここまで来て見られないのは可哀想でしたが、そうも言ってはいられなかったので泣く泣く下山。
ムクティナートの入り口まで急いで下ります。が、我らがジープはない…。なぜ?と思っていると、ドンキーの飼い主さん方が「お友達は車ですぐ下の街ジャルコットに下りたよ!」とのこと。
みんなでジャルコットまで徒歩で下山。
ムクティナートとの標高差は100メートルほど。
思いがけぬハプニング、緊急事態でしたが、ジープ旅のわたしたちにとってトレッキングらしきことができたのはこの一瞬だけ。景色を楽しみながら、下山します。
こんな本格的なトレッキング旅行者もいます。が、わたしたちの格好はこんな感じ↓↓
太陽を背に、ネパール人の友人と手をつなぎながら、山道を下りていきます。
ジャルコットに到着すると、友人はだいぶ快方に向かっているようでした。高山病は、頭が割れるほど痛くなったようですが、ムクティナートの薬局でお尻に2本注射を打ってもらい、100メートル下山すると、次第に落ち着いたようです。
ジョムソンに戻る車内では「お腹空いた〜!」を連発していました。元気になって何よりです。笑
ジョムソンでお昼ご飯を食べ、もう一つの旅の目玉地点マルファへと向かいます。
次の目的地はマルファ
ジョムソンとマルファの位置関係はこんな感じ。
ジープで30分ぐらい。あっという間に着きました。
マルファはダウラギリのトレッキングに向かう起点となる街。
真っ白な石畳とレンガが印象的な街です。
その街は、さながら地中海の街並のよう。みんなでわいわい言いながら、街を散策します。写真スポットはいたるところに。
牛を追っていくおばちゃん。真っ白な街並に消えていくようです。
そして、この街マルファで有名なのが、こちら。
アップルクランブルというアップルパイです。絶対に食べるぞ!と思っていたのに、このアップルクランブルが入っているショーケースの鍵をお店の奥さんが持ったまま、畑仕事に出かけてしまったそう!時間も限られていたので、諦めざるをえなくなりました。残念…。目の前にあるのに〜。
この時点で夕方3時頃。暗くなるまでに宿を決めたいところ。今日は、前日に訪れたカロパニまで戻り、そこで宿泊することにします。いよいよ旅も大詰め!ラストのカロパニ編はこちらの記事で→(2日目カロパニ〜3日目タトパニ編)
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