今回はまんくまりのネパール料理講座です!ネパールの国民食であるダルバートの美味しい作り方を大公開しちゃいます!写真で分かる簡単ダルバートのレシピ。日本で手に入る材料で作れますのでぜひトライしてみてください。まずはダルバートの基礎知識。
ダルバートとは?
ダルバートは、肉料理や野菜料理、お米を豆のスープでいただくという料理です。
❶ ダル 豆のスープ
❷ サーグ 青菜の炒め物
❸ チキンタルカリ 肉のおかず
❹ アチャール お漬物
❺ アルタルカリ じゃがいものカレー
❻ バート お米
本当はこれにダヒと呼ばれるヨーグルトもセットになっていることが多いです。
食べ方は、ダルのスープをかけて手で混ぜながらいただくのがネパール流。ただ最近手ではなくスプーンで食べるというネパール人の若者たちも増えてきています。
ネパール人は、このダルバートを一日2回朝夕食べます。
ではそれぞれの料理の材料と作り方を見ていきましょう。
ちなみに今回のレシピは久しぶりに作った為、かなり塩や香辛料の使い方が「日本ナイズド」されています。
なので初めてダルバートを食べる日本人には親しみやすい味になっていますが、現地のダルバートを食べたことのある方にとっては物足りなく感じるかもしれません。お好みで香辛料や塩の量は調節してみてくださいね。
今回のダルバートのレシピはネパール人の主婦のおばちゃんたちに教わったレシピです。
が、ネパールの中でも地域や民族によってダルバートの作り方は異なります。また家庭によっても作り方は異なりますので、あくまでもこのレシピはアレンジの効く基本のレシピとして参考になさってみてくださいね。
❶ ダル(豆のスープ)
ダルを作るのに必要な材料(4人前)
まずはダルを作るのに使う野菜から見ていきましょう!
豆・・・200g
トマト・・・1個
玉ねぎ・・・1/4個
コリアンダー(パクチー)・・・適量
にんにく・・・1かけ
生姜・・・1かけ
続いて調味料&香辛料。
クミン
ターメリック(ウコン)
ローリエ(月桂樹の葉)
ジンブー※
※ジンブーとはネパールの高山地帯に自生している香草です。山岳民族はダルを作る際にジンブーを入れています。ジンブーが無くてもダルは作れますが、あると美味しくなります。ジンブーを入れると、豆臭さがマイルドになりコクが出ます。日本で言うところの出汁のように味に深みが出ます。
作り方
① 野菜を切る。
トマト※・・・1cm角のサイコロ切り
たまねぎ・・・スライス
コリアンダー・・・幅細のざく切り
にんにく・・・すりおろし
生姜・・・すりおろし
※ 生のトマトがない場合は、水煮のホール缶などで代用しても全然大丈夫です。
② 豆を細かくする。
ネパールではダルを作るときに、ひきわりのウラド豆やレンズ豆などを使いますが、無ければ日本で手に入りやすい水煮の豆で構いません。
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今回は、水煮缶のミックスビーンズを使いました。
ひきわりではないので、フードプロセッサーやミキサーなどで細かく砕くと使いやすいです。ミキサーなどが無い方は面倒ですが、包丁で粗みじんにしてもいいと思います。
③ 圧力鍋に油を入れ玉ねぎ・トマトを炒める。
まず多めの油にクミンとターメリックを小さじ1ずつくらい入れ、よく炒め、油に香辛料の味を浸透させます。
その後タマネギ・トマトを投入しよく炒めます。
④ 炒めた野菜に細かくした豆を入れる。
豆を投入ししばらくかき混ぜます。
⑤ 豆と同量の水(200cc)を加えローリエを入れる。
⑥ 圧力(強)をかけ1分ほど煮込み、火を止めて圧力が抜けるのを待ちます。
この間に、他のサーグやタルカリなどの料理を作るといいです。
⑦ 塩とにんにく・生姜を入れる。
塩は小さじ1杯ほど。
すりおろしておいた、にんにく・生姜を入れる。
⑧ ジンブーを油で揚げ入れる。
多めの油でこれくらいのジンブーを揚げるように炒めます。
これくらいこんがり色がつくまで揚げます。
十分に揚げたら、ダルのスープの中に投入します。火を入れながらかき混ぜて、味を馴染ませるとダルの完成です。
ちなみにネパールでは、ジンブーを水牛の乳から作ったバター「ギウ」で揚げます。そうすることで、豆の尖った感じがなくなり、とてもまろやかなダルになります。
日本では「ギウ」はなかなか手に入らないので、バターやマーガリンで代用してもいいでしょう。今回は無かった為普通のサラダ油で代用しました。
⑨ 完成
最後に上にコリアンダーを散らすと出来上がりです。
❷ サーグ 青菜の炒め物
サーグを作るのに必要な材料(4人前)
サーグを作るのに必要な野菜
チンゲンサイ※・・・2束
にんにく・・・1かけ
※ 今回は青梗菜を使いましたが、青菜であれば何でも大丈夫です。大根の葉などでも美味しくできますよ!
香辛料
フェヌグリーク
ターメリック(ウコン)
作り方
① 野菜を切る。
青梗菜・・・細切り
にんにく・・・みじん切り
② 多めの油でフェヌグリークを揚げるように炒める。
油は多めに入れましょう。後で入れる青菜がしっかり油をすって美味しくなります。
そこに15粒くらいのフェヌグリークを投入します。
フェヌグリークのもともとの色はこんな感じです。
それをこんな風に黒くなるくらいよく炒めます。フェヌグリークはもともとすごく苦味が強いんですが、焦がすことにより、苦さの奥にほのかな甘みが出てきて美味しくなります。
③ ターメリックを入れる。
フェヌグリークがしっかり炒まったらそこにターメリックを小さじ1ほど投入します。
④ 青梗菜を炒める。
ターメリックの味が馴染むようによくかき混ぜます。
⑤ 塩とにんにくを入れる。
塩は小さじ1ほど。
塩に続いて、にんにくを追加します。にんにくにしっかり火が通るほど炒めたら完成です。
⑥ 完成。
❸ チキンタルカリ 鶏肉のカレー
チキンタルカリを作るのに必要な材料(4人前)
鶏肉※・・・もも肉2枚(300〜400g)
たまねぎ・・・1/2玉
トマト・・・小2個
コリアンダー・・・適量
にんにく・・・2かけ
生姜・・・1かけ
※ 今回はチキンを使いましたが、豚肉を使っても美味しいですよ。
香辛料
クミン
ターメリック(ウコン)
ローリエ(月桂樹の葉)
ミートマサラ
赤唐辛子
作り方
① 肉と野菜を切る。
肉は一口大に切ります。
トマト・・・1cm〜2cm角のサイコロ切り。
たまねぎ・・・うすくスライス
コリアンダー・・・細切り
にんにく・・・すりおろし
生姜・・・すりおろし
② 多めの油にターメリックを入れる。
肉は炒めるというより揚げるに近い感じなので、油はかなり多めに入れます。
温まった油にターメリックを投入します。この時点で入れる香辛料はターメリックだけです。
※肉料理の場合他の香辛料は最後に味付けで使います。
③ お肉を入れ炒め揚げにする。
これくらい浸かる感じになるように油の量を調整しておきます。
時々かき混ぜながら肉に火が通るようにします。
油の色とブクブク加減をチェックします。
④ 余分な油を減らす。
油のブクブクが弱くなってきて、これくらい透き通ってくるとお肉にしっかり火が入っているので余分な油は減らします。
油は捨てるのではなく、他のサーグやタルカリ、アチャールなどを作るのに使えるので取っておきましょう。せっかくお肉の味がしみ出ているのでこの油を使うと美味しくできますよ。
⑤ タマネギを入れる。
油を減らしたら、玉ねぎを入れ軽く炒めます。
⑥ ローリエ(月桂樹の葉)を入れる。
ローリエを1枚入れて玉ねぎにしっかり火が通るようよく炒めます。
⑦ トマトを加える。
続いてトマトを投入します。
⑧ クミン・ミートマサラ・赤唐辛子・塩・にんにく・生姜を加え味を整える。
クミンとミートマサラをそれぞれ小さじ1ずつ投入します。
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唐辛子は辛さの好みに合わせて量を変えてください。今回は2本にしました。
塩は小さじ1です。あと、すりおろしたにんにくと生姜もここで投入します。しっかりと火を入れながら混ぜ味を馴染ませたら完成です。
⑨ 完成
最後に上にコリアンダーを乗せるとおしゃれなチキンタルカリの出来上がり!
❹ アチャール お漬物
トマトのアチャールを作るのに必要な材料(4人前)
トマト・・・4個
タマネギ・・・1個
コリアンダー・・・適量
にんにく・・・2かけ
生姜・・・1かけ
香辛料
クミン
ターメリック
赤唐辛子
作り方
① 野菜を切る。
トマトは1cm〜2cmほどのサイコロ切りです。
※ なめらかなアチャールを作りたい場合は、湯むきして賽の目切りにしましょう。ネパールのお店で出されるアチャールなどはだいたい湯むきしてあります。その辺の家庭のアチャールは皮付きのままがほとんです。
たまねぎ・・・うすくスライス
コリアンダー・・・細切り
にんにく・・・すりおろし
生姜・・・すりおろし
② 油を入れる。
油はさきほどの肉料理で出た余分な油を使いましょう。肉の味が出ているのでいい味になります。
③ クミン・ターメリック・赤唐辛子を入れる。
クミン・ターメリックを小さじ1ずつ投入します。
赤唐辛子を種ごと投入します。これも好みに合わせて辛さを調節してください。
④ タマネギを入れ炒める。
タマネギにしっかり火が通るように炒めます。
⑤ トマトを入れる。
タマネギがしんなりなってきたらトマトを加えよく炒めます。
⑥ にんにく・生姜・塩を入れ味を整える。
トマトに火が通ってドロッとしてきたら、すりおろしたにんにくと生姜を加えます。
塩を小さじ2加え、火を入れながらよくかき混ぜ、味を馴染ませたら完成です。
⑦ 完成。
こちらも、コリアンダーを多めに散らしましょう。香りがとってもよく食欲をそそります。
ネパールではよく「ラプシー」という果実のアチャールが食べられます。
日本の梅によく似てるのですが、梅でアチャールを作ると本場の味が再現できます。
こちらの「梅アチャールレシピ」もおすすめです。
❺ アルタルカリ 野菜のカレー
アルタルカリを作るのに必要な材料(4人前)
じゃがいも※・・・小10個
トマト・・・1個
タマネギ・・・1/4玉
コリアンダー・・・適量
スナップエンドウ※・・・10本
にんにく・・・1かけ
生姜・・・1かけ
※今回はじゃがいものカレー「アルタルカリ」にしましたが、いろんな野菜で作ることができます。例えばカリフラワーや、インゲンなどで作っても美味しいです。
香辛料
クミン
ターメリック(ウコン)
赤唐辛子
作り方
① 野菜を切ります。
じゃがいもは、くし切りにします。今回は新ジャガなので皮付きで!
トマトは1cm〜2cmくらいのサイコロ切り。
スナップエンドウ・・・2cm幅くらいのざく切り
タマネギ・・・スライス
コリアンダー・・・細切り
にんにく・・・すりおろし
生姜・・・すりおろし
② 油を入れクミン・ターメリック・赤唐辛子を入れる。
油は先ほどのチキン料理で出た余分な油を使いましょう。そこにクミン・ターメリックを小さじ1ずつ投入します。赤唐辛子は種ごと1本入れました。
③ タマネギ・トマトを入れ炒めます。
④ ポテトを投入します。
ポテトにしっかりと油がまわるように混ぜながら火を入れます。
⑤ 蓋をして弱火で蒸し焼きにします。
ジャガイモにほとんど火が通ってるけど、少し芯が残ってるくらいという感じになるまで蒸し焼きにします。
今回はスナップエンドウを追加しましたが、次に追加する野菜に合わせて、ジャガイモの火の通り具合を調整してくださいね。
⑥ スナップエンドウを入れます。
スナップエンドウを投入し軽く炒めます。
⑦ 塩・にんにく・生姜を入れる。
スナップエンドウに油がまわったら、塩を小さじ2ほど入れます。
続いてすりおろしにしたにんにくと生姜を入れます。あとは火を入れて味を馴染ませたら出来上がりです。
⑧ 完成。
最後にコリアンダーをのせて出来上がり!
まとめ
さあ、いよいよすべての料理が完成しました!あとは、ご飯を乗せたお皿にそれぞれの料理を盛り付けて「ダルバート」の出来上がり!
本当はダルバートにはもっとパサパサしたタイ米のようなお米が合います。日本のお米はモッチリしてて、すぐにお腹にたまります。
綺麗に盛り付けたお皿にダルをかけて美味しいダルバートを召し上がれ〜!
あまり日本では食べる機会のないダルバート。一人でも多くの人にダルバートの美味しさが伝わったら嬉しいです。
クミンとターメリックはネパール料理を作るのに必須のアイテムです。こちらのスパイスセットはこの2つに加えカイエンペッパー(辛めの唐辛子)とマサラ、コリアンダーがセットになっているのでダルバート作りに便利です。
ネパール料理、ダルバートに興味はあるけど、最初から全部の香辛料を揃えるのはハードル高いな〜と思っている方はこんな便利なものがあるので試してみるといいかもしれません。
以上 本場の美味しいダルバートの作り方でした!