台湾のレザークラフト工房「WOTANCRAFT」のカメラバッグ「TROOPER」をレビューしてみます。
今まで、当ブログ「たびハック」では、いろんなタイプのカメラバッグをレビューしてきました。
その中でも、一番インパクトがあったのが今回レビューする「TROOPER」です。
約2ヶ月、旅行や普段使いに、いろんな場所に持ち出してしっかり使ってみました。
結論から言うと、このカメラバッグはデザインがお洒落なだけでなく、カメラバッグとしての機能面もこだわり抜かれた長く愛用できるカメラバッグです。
この記事でわかること
- 「TROOPER」ってどんなカメラバッグ?
- 容量はどれくらい入るの?
- おすすめポイント、気になるポイントは?
- どんな人におすすめ?
実際に使ってみて感じた点、気になる点を、写真付きで詳しく解説していきます。
※ この記事は製品をメーカーから提供していただいている「PR記事」ですが、実際に使ってみて感じたことを公平な視点でレビューしております。
【レビュー】TROOPER(トゥルーパー)ってどんなカメラバッグ?
「TROOPER」は、台湾のレザークラフト工房「WOTANCRAFT」が作っているカメラバッグです。
手間のかかる「植物タンニンなめし」にこだわったヌメ革や、ヴィンテージ加工の施された真鍮などを使用し、時間をかけて丁寧に作られたバッグは持つ人の心をくすぐります。
また外見だけでなく、カメラバッグとしての機能面もよく考えて作られています。
カメラマンの「ここはこうあって欲しい」と感じる細かなポイントも、しっかり組み込まれているので非常に使いやすく愛着がわきます。
【サイズ展開】
※ この表は、スマホやタブレットで横にスライドできます。
【TROOPER S】 | 【TROOPER M】 | 【TROOPER L】 | 【TROOPER XL】 | |
本体容量 | 5.8L | 10L | 13L | 20L |
用途目安 | カメラ1台+レンズ1本 | カメラ1台+レンズ3本 | カメラ1台+レンズ3本+フラッシュ等 | カメラ1台+レンズ4本 |
本体寸法 | 30 x 12 x 22 cm | 38 x 15 x 26 cm | 43 x 16 x 27.5 cm | 50 x 21 x 30 cm |
メイン収納 | 27 x 10.5 x 20.5 cm | 33.5 x 12 x 25 cm | 37 x 13 x 27 cm | 41 x 17 x 29 cm |
フロントポケット | - | 14 x 17 cm | 15 x 19 cm | 18 x 21 cm |
バックポケット | 26.5 x 16.5 cm (B5よりやや小さい) | 31 x 20 cm (A4よりやや小さい) | 34 x 21 cm (A4よりやや大きい) | 38 x 23.5 cm (B4よりやや小さい) |
左右ポケット | 開け口の高さ 15 cm (200mlペットボトル) | 開け口の高さ 18 cm (200mlペットボトル) | 開け口の高さ 20 cm (350mlペットボトル) | 開け口の高さ 21 cm (500mlペットボトル) |
タブレット・ノートPC仕切り | 29 x 17.5 cm (9.7インチ iPad) | 33 x 21 cm (13インチ ノートPC) | 36 x 22 cm (15インチ MacBook Pro) | 38.5 x 25 cm (各ブランド 15インチノートPC) |
重量 | 1kg | 1.3kg | 1.4kg | 1.8kg |
価格 | 21,978円 | 27,473円 | 31,869円 | 35,165円 |
サイズが細かく分かれてるので自分のスタイルに合わせて選ぶことができます。
色は、ヴィンテージグレー(黒レザー)と、アッシュグリーン(ヌメ革)の2色展開。
今回レビューするのは、「アッシュグリーン(ヌメ革)・Lサイズ」です。
WOTANCRAFTとは
2009年に台湾で創業したレザークラフト工房。
ひとつひとつ手作業で作り上げる革製品はクオリティーが高いと評判。
カメラメーカー「Leica(ライカ)」や、高級腕時計メーカー「Zenith(ゼニス)」などと提携しプロダクトを供給。
機械による大量生産では出すことができない革本来の風合いを楽しめる。
「TROOPER」外観レビュー
【外見総評】
革ベルトやヴィンテージ加工の施された真鍮などが目を引きますが、フォルムがゴテゴテしておらず割とスッキリ。
スタイリッシュな印象です。
内部
フラップを開けると、区切りのない大きな空間が広がります。
内側は、「医療グレード細繊維布」が使われており、非常に柔らかく気持ち良い手触りです。
「TROOPER」には、5枚のパッドデバイダー、いわゆる仕切板が付属しています。
各仕切板にはベルクロ(非常に柔らかいマジックテープ)が付いており、メイン荷室の、どの位置でも取り付け可能です。
仕切板のうち3枚を使い、ノートパソコンと、一眼レフカメラ、レンズ2本のスペースを確保。
仕切板は折り曲げて使うこともできるので、荷室を二段活用することも可能。
自分の機材に合わせて、自在にアレンジできます。
また「別売りの内部モジュール」を使うと、より収納の幅を広げることができます。
では、実際にどれくらいのものを詰め込めるのか試してみましょう。
容量はどれくらい?
【収納例】
収納例
- SONY α7Ⅲ(カメラ本体)
- SIGMA 14-24mm F2.8 Art(広角レンズ)
- SIGAMA 35mm F1.4 Art(単焦点レンズ)
- Velbon UT-43(トラベル三脚)
- Osmo Pocket(小型シネマカメラ)
- Osmo Pocket 充電ケース
- Osmo Action(アクションカム)
- ANKER 20100mAh(モバイルバッテリー)
- insta360 tripod(ミニ三脚)
- Mac Book Pro 13(13インチノートPC)
- iPad Air2(9.7インチ iPad)
- BAGSMART(ガジェットケース)
※ リンクをクリックすると各レビュー記事に飛びます。
「お、今日は撮影日和だな!」と思った日の装備はこんな感じ。
では、実際に「TROOPER L」に入れていってみましょう。
メインの荷室に、レンズを取り付けたフルサイズミラーレスカメラと、もう1本のレンズ。
そして、充電器などアクセサリーを詰め込んだガジェットケースと、13インチのMacBookProを入れます。
フロントのポケットに、サッと取り出したいものを。
マチがあるので、割と大きなものも収納できるのがポイント。
僕はよく「Osmo Pocket」を使うのですが、充電ケースごとそのまま収納できるのが助かります。
裏のポケットには、ノートやタブレットなどの薄いものを収納できます。
写真は、iPad Air2を入れている様子。
サイズ的に余裕はあるので、スマートカバーを付けても十分収納可能です。
両サイドの隠しポケットには、ミニ三脚やアクションカメラ、財布などを入れておきます。
そして、バッグ上部には三脚を取り付けることができます。
こんな感じで無理なく収納することができました。
作りが非常にしっかりしているので、何も入れてない状態も、機材を詰め込んだ後も、ほとんどフォルムが変わりません。
パンパンになって形が崩れることがないので非常にスタイリッシュです。
では、ここから実際に使ってみて感じたことを書いていきます。
【使用レビュー】実際に使ってみた感じたこと
おすすめポイント① タフでお洒落なデザイン
なんといっても、この「TROOPER」の特徴は、抜群のタフさです!
「TROOPER」は、スイス軍のバックパックをモチーフにデザインされており、耐久性の高い素材がふんだんに使われています。
革の中でも最高と言われる「ヌメ革」が随所に使われていますし、真鍮製のカラビナや、防水ジッパーなど、細かなところに至るまでこだわり抜かれています。
キャンバスのように見える生地は、「CORDURA500D」という高強度ナイロンが使われています。
これは実際にアメリカ軍の装備などにも使われている素材で、耐久性に優れており、重いカメラ機材を入れて持ち運ぶのに非常に適しています。
この「CORDURA500D」にワックス加工と、撥水テフロン加工を施し、雨や傷に強いタフなカメラバッグに仕上がっています。
この、タフさを追求したデザインは、ミリタリー好きな方にはたまらないと思います。
また、タフさだけでなく、お洒落さも兼ね備えており、普通の服にも違和感なく溶け込むのでシティーユーズにもおすすめ。
実際に、街中での撮影にも使ってみましたが、お洒落なカフェなどにも違和感なく持って入ることができます。
タフながら、お洒落なデザインなので、ガチガチのミリタリーファンじゃなくてもおすすめです。
防水性能は?
Q: このバッグは防水ですか?
A: 完全防水ではありませんが、実際に大雨で1時間濡らしても「外が濡れているが、内側が乾いている状態」です。
「TROOPER」は、完全防水ではありませんが、急に雨に降られてもある程度機材が守られるので安心ですね。
おすすめポイント② 荷室のアクセスのしやすさ
僕が「TROOPER」を使って感じたのは、「カメラの取り出しやすさ」です。
撮りたいと感じたときサッと取り出せるのは、カメラバッグを選ぶ上で一番大切なポイントだと思います。
「TROOPER」は、マグネットでフラップを抑える構造なので、簡単に片手でサッと取り出すことができます。
(※ 後述しますが、革ベルトのボタン部分を外しておいた場合に限る)
特に旅行中などは片手にお土産持ってたり、スマホの地図見てたりと手が塞がるもの・・。片手でカメラを取り出せるのは大きなポイントです。
僕みたいなガジェット好きの場合は、片手にアクションカム持って動画撮ってたりするので、このアクセスの良さは助かります。
おすすめポイント③ セパレートされた収納スペース
いくら最近のカメラが耐水性に優れてきているとはいえ、濡れたものを一緒に入れたくはありませんよね。
「TROOPER」は、両サイドに独立したポケットがあります。ここはメイン荷室とは繋がっていません。
写真は、350mlのペットボトルを収納した様子。
※ ワンサイズ大きい「TROOPER XL」なら500mlのペットボトルも収納可能です。
このポケットと、カメラやレンズを入れるメインの荷室の間は2重構造(CORDURA500Dの布が2枚重ね)になっているので、少々結露してても水の浸透を心配する必要はありません。
ちょっと間口が狭いので出し入れしにくいのが難点ですが、奥行きはフロントの方まで繋がっててかなり広いので、雨対策のカッパやレインカバーなど畳んで収納しておくのもいいですね。
おすすめポイント④ 三脚を上部に取り付けれる
「TROOPER」は、カメラバッグ上部の革ベルトで三脚を取り付けることができます。
ショルダータイプのカメラバッグには、底やサイドに三脚を取り付けれるものも多いですが、個人的にちょっと使いづらいなと思い敬遠していました。
というのもサイドや底に付けるタイプは、三脚の重さでバッグが転がり自立しないんですよね・・。
その点「TROOPER」は、上部に取り付ける構造のためしっかりと自立します。
底部分が、全面しっかりした革で平面になっていることも安定性をアップさせている要因です。
しかも、三脚をつけたこの状態でも荷室へのアクセスが可能なんです。
旅行のとき、三脚を使わないシーンでも、カメラだけ取り出して撮影できるのは非常に便利だなと感じました。
ただし、一つ注意点があります。
僕は旅行のとき、「Velbon UT-43」というトラベル三脚をいつも持ち歩いているんですが・・
これが、畳んだ時の長さ(縮長)があまりにもコンパクトになりすぎて「TOOPER L」ではホールドできないという事態に!
結局、三脚の足を少し伸ばして畳むことで解決しましたが、畳んだ状態で30cmを切るトラベル三脚をお使いの方はご注意ください。
関連記事
旅行用三脚おすすめ8選!選ぶ際気をつける5つのポイントとは?【2020年最新】
おすすめポイント⑤ スーツケースにしっかり固定できる
「TROOPER」は、スーツケースの上部に載せて固定することができます。
実際に旅行で使ってみましたが、しっかりと固定でき非常に安定感があります。
幅広のループの裏側は全面マジックテープが付いており、ハンドルを通しているところ以外ピタッとくっつくので、カメラバッグが動き回ることがなくスーツケースが振られません。
なにかと荷物が多くなる旅行時、カメラバッグもスーツケースと一緒にゴロゴロ引いていけるのは非常に楽で助かりました。
気になるポイント❶ 重い
今回のレビューにあたり、いろんなシチュエーションで「TROOPER」を使ってみました。
約2ヶ月間ガッツリ使ってみて感じた唯一のデメリット、それは「重さ」です!
「それだけガジェット詰め込んでたら重いでしょ!」という意見はさておき、カメラバッグ本体だけでもけっこう重いんです。
まあそれもそのはず、金具類は金属ですし、ふんだんに革を使っていますからね。
「TROOPER L」の本体重量は、1.4kg。
1.5Lのペットボトルと同じくらいの重量と考えると、まあまあ重いですよね・・。
この点は、ずばり「デザイン性をとる上で許容できるかどうか」になってくると思います。
「やっぱりカメラバッグは軽いやつに限るよね」という方は、もっと軽いカメラバッグの選択肢はたくさんあります。
でも、このミリタリーの特色を活かした「タフで男前なデザインに惚れた!」という人にとっては、重さはネックではないかも。
ひとつ補足すると、重いからといって決して持ちにくい訳ではありません。
最初から同梱されている肩パッドが、分厚くてかなりクッション性が良く、体にしっかりとフィットします。
おそらく、開発側もこの重さをわかった上で、この肩パッドにしているのだと思います。
この辺の細部に至るまでユーザーのことを考えたプロダクトづくりは、さすがだなと感じました。
ちなみに、コンパクトで軽いのが良いなという方は、同社の「PILOT」シリーズがおすすめ。
こちらは、丈夫さはそのままに極限まで軽さを追求したモデルで、旅行者向けによく設計されています。
レビュー記事
【PILOT パイロット】台湾ブランド「WOTANCRAFT」の使い勝手の良い旅行用カメラバッグ(PRレビュー)
気になるポイント❷ 開けづらさ
これは使い込む時間とともに解決していく問題と思われるのですが・・
本革という特性ゆえに、ボタンに引っ掛けたり外したりするのが非常に硬くてやりづらかったです。
結局、使用時はマグネットがあるので、革のベルト部分は開けっ放しで使っていました。
※ 使い始めて2ヶ月経つ今は、だいぶ革が柔らかくなり、割とスムーズに開閉できるようになっています。
まとめ
おすすめな人
- 革製品が好きな人
- ミリタリー系が好きな人
- 長く大事に愛せるカメラバッグが欲しい人
おすすめじゃない人
- 軽くて持ち運びしやすいカメラバッグを探してる人
- リュックタイプが好きな人
「TROOPER」は、タフさとお洒落さを兼ね備えたカメラバッグです。
実際に2ヶ月間使ってみて、「プロダクトが出来上がった時点が完成ではなく、使い込んでどんどん育てていくカメラバッグ」だなと感じました。
ひとつひとつの傷やシワさえも、表情になっていくカメラバッグ。
使えば使うだけ、持ち主の色に染まっていく、そんな「本物を長く愛用したい」という方にぜひおすすめしたいアイテムです。
「TROOPER」は、3年間の製品保証 が付きます。
台湾のメーカーですが、沖縄に日本代理店(ORIENTAL HOBBIES)もあるので安心です。
決して安くはない買い物なのでこういったアフターケアがあるのは大切なポイントですよね。
「TROOPER」はこちらのホームページから購入できます。