最近は、留学や就労などで、日本にたくさんのネパール人が来ています。
同じ学校・職場・アルバイト先にネパール人がいる、という人も多いはずです。中には、ネパール人と交際中の方や、国際結婚を本気で考えている人もいると思います。
友達として、同僚として、恋人として付き合っていくのにネパール人の性格や傾向はぜひ知っておきたいものです。
今回はネパールに住んだからこそ分かった、ネパール人の性格・気質をご紹介します。
ネパールはとても多民族な国家ですし、民族内にもジャート(カースト)がありますので、以下の考察が確実というわけではありません。また、ネパールでいるネパール人と日本で長年住んでいるネパール人では、少し性格や考え方が異なります。
ネパール人と日本人の親和性が高い理由。
ネパールを訪れる日本人の中には、ネパールに「沈没」してしまう人が多くいます。その理由の最たるものが「ネパール人の人柄」です。
また、日本に出稼ぎに来ているネパール人も、他の国から来ている人たちに比べ、日本の生活に溶け込んでいる人が多いです。
ネパール人はどうしてここまで日本人に愛されるのか、そして、ネパール人はどうして日本に馴染めるんでしょうか。
ネパール人の性格は日本人に似ている?
ネパール人は日本人と似ている部分が多くあります。これが、日本人とネパール人の親和性が高いことの一番の理由かなと思います。
このことについて、ネパールで出会った、日本人の友人が興味深い論考を語ってくれました。
その友人曰く、ネパール人が日本人に似ているのは、まずネパールという国の位置が関係しているのではないか、とのこと。
以下、友人の論考です。
ネパールは、インドと中国という二つの大国に囲まれている。「インドに行けば、それまでの価値観が変わるほど衝撃を受ける」と言われているし、中国も大陸文化で「どんな状況でもたくましく生きるタフさ」というイメージがある。そんな二つの大国の間に、チョコンと存在するかわいらしい国。それがネパール。
ネパールは山に囲まれ、自然は豊富だが、土地は肥沃ではなく、作物はあまり取れず、エネルギーや鉱物などの資源にも恵まれていない。
過去、刺激や変化を求める人たちは、自分たちの人生を変えようとインドや中国に移住していった。
その結果、山麓ののどかな町には、「作物は取れないけど、今のままでいい。」という気質の人たちが残り、それが今のネパール人の先祖となった。
いかがでしょうか。
この論考は、決して学術的な考察でもなくあくまで仮定にすぎませんが、案外間違ってもいないのではないかと思います。
島国で育った日本人と、陸の孤島とも言える場所で育ったネパール人。性格面でも通じるところがあるので、相性がいいんだと思います。
では、ネパール人の性格はどんなものなのでしょうか。
ネパール人の性格・気質とは?
① 感受性が豊か
ネパール人は感受性の豊かな人が多いです。
良いことがあれば当人以上に喜び、辛いことがあれば当人以上に悲しみ、怪我をすれば当人以上に痛がってくれます。
これは、ネパール人に魅力を感じる大きな理由の一つです。
そういった気質ゆえか、もしくは貧困などの生活上の問題ゆえか、うつ病を患っている人も多いです。HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の割合も比較的多いのではないかと思います。
② すぐに「友達」「家族」認定する
実際はそこまで親しくなくても、すぐに「あれは自分の友達だ。」「あれは自分の家族(兄など)だ。」と言います。
これは、性格というより文化でしょうが、核家族で人間関係も希薄な環境で育った現代日本人からすると、すぐ「家族」「友達」と言ってもらえると嬉しいものです。
③ 時間にルーズ
ネパリタイムというのが存在します。ネパール人自身も自覚しており、自虐的に「ネパリタイムだから。」と言っています。
約束に遅れてくるのは当たり前です。電話しても「今、向かっているから、もう少しで着くよ。」と言いますが、実際は約束の時間を過ぎても家から出ていないことが多いです。
④ 人懐っこい・人が好き
ネパール人は人が大好きです。
「知らない人は恐い」と考える人はほとんどいません。人懐っこく、知らない人にも興味をそそられるようで質問攻めにしてきます。
すべての質問に真面目に答えるのではなく、ユーモアのある返答をするとネパール人の心をつかめます。
また、「人が好き」であるゆえに「人に対する期待値」も高いです。簡単なことで傷つけてしまうことがあるので、注意が必要です。
⑤ 愛情深い
それほど親しくないとこちらが感じていたとしても、ネパール人は家族のように愛してくれます。
旅行中、少し接点をもっただけでも、一生記憶に留めてくれるはずです。
損得を考えて親切にするのではなく、純粋に親切心が強い人が多いです。
⑥ 遠慮深い
一見すると、グイグイと距離を詰めるようにも見えますが、遠慮の文化もしっかりあり、親しくない人には、立ち入らせない一線も存在します。
また、自分が欲しいものも一度はいらないと断ります。
例えば、ダルバートのおかわりが欲しくても、「いらない。いらない。」と一度は必ず言います。おじさんもおばさんもです。
親しくない人を帰らせるために「お茶を飲んでいかないか?」と尋ねる人もいます。
コメントいただきました。「お茶を飲んでいかないか?」というのは、帰らせるために言うというよりは、単純に一度断るという遠慮の文化があるので、『断られる前提で「お茶飲んで帰って」と言うことがある』そうです。その方のコメントでは、ネパール人は「もらって喜ぶ」のではなく「あげて喜ぶ」性質を持っているとのこと。確かに納得です。ネパール人の人間的に素晴らしい一面ですね。
⑦ 身内には遠慮がない
上のように遠慮深い面を見せるのは、知らない人に対してのみで、自分の身内と判断した人に対しては遠慮は皆無です。
「親しき中にも礼儀あり」という日本の諺は全く通用しません。
国際結婚をしたら、日本人の考える「夫婦のプライベート」は全くなくなります。
⑧ 他力本願
困ったことがあると、とにかく周りに現状を伝える傾向があります。
何かの対策を自分で講じるよりも、周りの人に助けてもらいたいという他力本願な部分があります。
⑨ 向上心がない
これは、ヒンドゥー教のカースト制度にも根ざしているのかもしれませんが、自分の生活をもっとよくしよう、高みを目指そうなどという気持ちはほとんどの人は持っていません。(外国の文化に触れた人は違いますが。)
国全体で生活レベルはとても低いのですが、「満足」でも「諦め」でもなく、ただただ現実を受け入れている人が多いです。
⑩ 助け合いの精神がある
困っている人がいれば、知らない人でも助けようとします。
ネパール大地震のあと、物資分配の場面で目立った暴動は起きず、海外の取材クルーは舌を巻いたそうです。
以前、知人がバイクで走行中、警察に止められたことがあります。何かと思うと、「あそこにいる、村から来た少女をバクタプルまで乗せて行ってくれないか。」とのこと。
その知人曰く、その警察官もバイクに乗っていたそうで、「それなら自分で送って行ってあげればいいのに。」と思ったそうです。これも他力本願な部分かもしれませんね。
いずれにせよ、ネパールではそういう助け合いの場面に出くわすことが多くあります。
⑪ 身内を大切にする
自分の家族を非常に大切にします。家族の中では、より一層助け合いの精神が見られます。
ゆえに、仕事などの公的な場面でも相手に公平に接することはほとんどしません。公的機関でも、自分の身内や知り合いを優先するコネ対応が広く見られます。
ネパール人女性の性格。彼女にするには?
ティーンエイジャーはシャイ
ティーンエイジャーや20代前半などの若い女の子はシャイな子が多いです。
ネパールはまだまだ男性主導の社会なので、交際申し込みに関しても、あまりグイグイと誘ってくる女の子は少ないです。
言い寄られて言い寄られて、交際もしくは結婚というパターンがほとんどです。
結婚すると、肝っ玉母さん
結婚すると一転して肝っ玉母さんになります。恰幅もぐんとよくなります。
少々のことなら笑い飛ばすような明るいお母さんが多い印象です。
愚痴は吐くけど我慢強い
愚痴や弱音は吐きますが、我慢強く淡々と家事をこなす人が多いです。
一家の影の大黒柱
ネパール人男性は甲斐性なしの人が多いので、ネパールでは日常生活の大部分を女性が担っています。
農作業や家事、仕事などもお母さんが全部一手に引き受けています。
本来は男尊女卑の文化ながら、夫を尻に敷いている女性も多いです。
ネパール人男性の性格。彼氏にするには?
人懐っこい
人懐っこく笑顔で接してくる男性が多いです。
同世代の女の子たちとも「家族(妹、姉)」と呼び合って成長している場合が多いので、距離が近く感じることもあります。
真面目ではない
仕事に対して、あまり真面目に考えている人は少なく、いわゆるダメンズといった印象です。
仕事をするよりも、友達とおしゃべりをするのが好きな人が多いです。結婚すると、少し苦労するかもしれません。
結果、奥さんには頭が上がらないというタイプの男性も多いです。
リーダーシップをとる
男性として家庭内でリーダーシップを取ろうとします。
ただ、リーダーシップを履き違え、本当は大黒柱に見合う働きをしていないのに、家族の中では横柄で高圧的な態度をとる人も多いです。
母性本能をくすぐられる
繊細で情に厚いので、母性本能を感じさせるタイプの人が多いです。
自分のすべき仕事はそこそこに、困った人の問題を抱えこんで帰ってきた日には、呆れつつも「放っておけないな」と感じさせます。
まとめ
ネパール人の性格についての考察を、思いのままに書き連ねました。
同僚としても、クラスメートとしても、友達としても、恋人としても、ネパール人と日本人はとても相性がいいと思います。
人ですから、良い面も悪い面もありますが、とにかく人間らしい、愛情を感じさせる人が多いです。
ぜひ、もっとネパール人にまみれていきましょう。
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