言語の伝わらない海外にいる時に、天気が悪く飛行機が欠航。大ピンチです。
わたしも2017年9月17日、台風18号によって香港から高松行きののフライトが欠航。18日には友人の結婚式が。
こんな状況でどうすれば良いのか。裏技:「急がば回れ」を地で行った、アホな男の冒険譚をお話します。
2017年9月台風18号によるフライトの欠航
2017年9月に、「鋭い刃先」を意味する「タリム」と命名された台風18号が日本を直撃しました。
台風18号タリムは、9月16,17,18日の三連休を心待ちにしていた日本人を目がけて猛然と突進して来ました。中心気圧975hPa、最大風速30m/sという強い勢力のまま日本に上陸します。
連休の楽しい計画を立てていたものの、「奴」に計画を狂わされた人もいたのではないでしょうか。わたしもその一人です。
わたしは中国の広州在住で、一時帰国のため香港エクスプレスで香港から高松に帰る予定でした。
当初の帰国予定
わたしの当初の帰国の計画はこうです。
- 16日夕方、広州から香港へバスで移動
- 17日早朝、香港エクスプレスにて香港を出発
- 17日昼過ぎ、四国は香川の高松空港に降り立つ
- 17日夕方、バスにて徳島へ帰郷
- 18日、友人の結婚式へ出席
旧友の結婚式があり、友人からカメラマンも頼まれていて外せない用事の一つでした。
ただ、一週間ほど前から台風の発生とおよその進路はわかっており、欠航の可能性も考え幾度か香港エクスプレスにメールにて問い合わせを行いました。
結果は、予想通りの無視です。
結局わたしが香港エクスプレスから、フライト欠航の知らせを受け取ったのは広州から香港に向かうバスの中でした。すでに深セン、香港は目と鼻の先です。
「空港の香港エクスプレスのカウンターで対応してくれるかも。代わりのチケットの発券もしてくれるかも」
とのネットの怪しい情報を信じたわたしは、いちるの望みをかけて香港空港に行くことにしました。
香港空港でフライト欠航を確認
さて香港空港についたわたしは、早速、電光掲示板でフライト欠航を確認。
間違いありません、確かに欠航しています。すぐさまターミナル2の香港エクスプレスの受付カウンターへ。
カウンターのお兄ちゃんに「フライトがキャンセルになったんだけど対応できないか」と尋ねます。
返答は、「無理!できない!」
ですよねー、ダメですよね 笑
さらに追い討ちをかけるように「香港エクスプレスにメールか電話で問い合わせて変更してもらってね!」とのこと。
「はい分かってます、てか、すでにメールも電話もしています! 電話は繋がりません!! メールは返答ありません!!! だからあなたに頼ってるんじゃないか!!!!」
と言いたいところを抑えてカウンターを後にします。
台風を避け36時間以内に徳島に到着せよ
実はこの時点で帰国を遅らせようかと悩んでいました。
それで友人に「台風で帰国できないかも」と伝えると、「どうにか帰って来られないか、最悪結婚式には来て欲しい」とのこと。さらにわたしは友人たちのお祝いメッセージを撮るため、結婚式の始まる前に到着する必要があったのです。
つまり18日の午前8時には徳島に到着していなければいけないって訳だ。今は16日午後6:00。猶予は36時間。
頼りにされているのは嬉しいですが、
「これ無理ゲーじゃね?????」
さてここから、どうすれば18日の朝に徳島に到着できるか、あらゆる策を思い巡らせます。
ミッション:台風18号「タリム」先輩を避けて36時間以内に香港から徳島に到着せよ!!
フライト欠航時の裏技を探る
友人の頼みもあり、ネットを駆使して策を巡らします。
早速、香港エクスプレスがフライト欠航になった時の対処法について調べますが、代案はヒットしません。
それで、どうにか日本に帰るための裏技を徹底的に考えます。そして考えつきました!!
『台風は西からきているから東日本に行けばいいんじゃね?』
さすがオレ!ということで香港から東日本行きのフライトを調査することにします。
参考
一方その頃、台風18号タリム先輩は「九州に上陸したらどこに行こうかな?」と悩んでいました。
高松行きの香港エクスプレス別便を検索
まずはじめに香港エクスプレスで、17日高松行きの別便を検索します。
ですが案の定17日の午前中の便は欠航。唯一、欠航になっていない夜の便も満席。それどころか、18日、19日の便も満席です。使えない香港エクスプレスです!
この時点でわたしは香港エクスプレスに見切りをつけました。そして「キャンセルし返金してほしい」旨をメールにて連絡します。
この策は不可能となりました。
LCCピーチの大阪行きを考える
次に考えた策は、LCCのピーチをつかって大阪へ行き、大阪からバスで徳島入りする方法です。
早速、ピーチを検索すると・・・やっぱり17日のフライトは全てキャンセルです。18日も満席です。
「香港エクスプレスといっしょですね。笑」(皮肉)
この策も不可能となりました。
香港から愛知への便はどうか
現在16日午後6:45分・・・・次に考えたのは香港発愛知行きの便です。
これまで一度も使ったことのない便ですが、とりあえず日本に帰ればなんとかなる!と思い検索します。
香港エクスプレス・キャセイパシフィック・全日空の三社があります。ですがこの時点で、キャセイパシフィック・全日空は17日の便を全てキャンセル。
ただ奇跡的に香港エクスプレスの17日夜の便が唯一空席あり。
ですが、
- この時わたしの中での香港エクスプレス株は急落中。
- また17日の夜に愛知に着いても、18日午前に徳島に帰ることは困難。
- さらに全日空が欠航していると大抵、香港エクスプレスも欠航になる。
この策も不可能です。
香港発ー東京行きに決定
最後の策です。香港発東京行きの便です。
早速検索すると、香港17日02:00発ー東京成田07:25着のバニラエアが検索にヒットしました。これが一番安く早く速い便です。空席もあります。
現在16日午後7時、徳島に18日午前8時に着けば良いので、東京に17日午前8時着いても猶予は約24時間あります。
決定しました!!帰国便はこのバニラエアです。わたしは次に日本国内での移動を調べます。
24時間以内に東京から徳島に行く方法
東京の成田空港に着くのが17日の午前8時ごろ。翌18日の午前8時には徳島に到着しておかなければいけません。猶予は24時間。
神奈川に住んでいた経験があるわたしは、東京から徳島までどれだけ急いでも8時間はかかることは承知済み。しかもそれは、渋滞なし且つ自家用車という好条件での話・・・。
わたしが使うことができるのはバスか新幹線。新幹線を調べるとバカみたいに高い料金!!それはそうです、日本は花の三連休。
交通手段はバスしかありません。
ただ神奈川に住んでいた時、新宿から夜行バスを使って徳島に帰省したこともあり、バスなら東京から徳島までおよそ11時間かかることも知っています。
そんなことはさておいて、まずはバスのチケットです。
東京から徳島行きのバスは夜行のみ
さてここで問題発生です。
検索してみると、東京から徳島行きの日中運行しているバスが存在しない、という事実が判明!!!
つまり、日中に東京から徳島まで行くには、どこかで乗り換えなければいけないというわけです。
「運行しとけよ!!」と心の中で叫びながら、新たな目的地を設定、検索します。
東京から大阪行きのバス
新たな目的地は大阪です。
さすがに東京ー大阪間なら日中運行のバスもあるだろうと思い検索!
検索にヒットした中でも一番速いのが、【青春昼特急】東京駅17日11:10発ー大阪駅19:14着の便でした。
つまり、結婚式の集合時刻、18日の午前8時の約12時間前に大阪に到着できる予定です。何もなければ・・・。
大阪まで行ければ徳島は目と鼻の先。あとはどうにかなります。
大阪から徳島行きのバスを検索
さて王手です!
あとは大阪から徳島行きのバスを検索するだけですが、候補はめちゃくちゃ沢山あります。
ここまで、ギリギリの便ばかり検索にヒットしていたわたしにとって、大阪ー徳島間は楽勝です。
それで、大阪ー徳島間のバスチケットは、日本についてからゆっくりと考えることにしました。
裏技:急がば回れの策をまとめるとこうなる
さてこれで、方法が固まりました!!!
【 ミッション:台風でのフライトキャンセルを回避して、香港国際空港から徳島に36時間以内に行く 】
まず状況をまとめるとこうです。
- 時刻は2017年9月16日19:45分
- 現在地:香港国際空港
- ミッション:18日08:00から四国の徳島で始まる友人の結婚式への出席
- 猶予時間は約36時間
- 台風18号「タリム」のおかげで香港発高松・大阪・愛知行きは全てキャンセル
ここでわたしが編み出した裏技は、
『急がば回れ』
台風を避けて東京に到着し、陸路で徳島を目指す!!!
大作戦です!!
実際のタイムスケジュール
このミッションを攻略するために考えついたタイムスケジュールはこうです。
17日02:00 | ーバニラエアにて香港国際空港発 |
07:25 | ー東京成田空港着 |
08:00 | ー成田空港発ー東京駅行きのシャトルバスに乗る |
09:00 | ー東京駅到着 |
11:10 | ー東京駅発ー大阪行きの高速バスに乗車 |
19:14 | ー大阪駅到着 |
残り12時間以内に徳島行きのバスに乗る | |
18日08:00 | ー友人結婚式にてカメラマンの仕事開始!! |
ミッションコンプリート!!!!
さてこの予定通りに無事ミッションコンプリートできるのでしょうか?
まとめ
この記事では、もしもフライトがキャンセルになった時の対処方について紹介しました。
おそらく、フライトが欠航した経験のある方は様々な方法を探し出し、無事帰国されたことでしょう。
今回わたしが計画した「急がば回れ戦法」も数ある方法の中の一つとして捉えていただればと思います。
この計画を立ててから、我ながら本当にバカな計画を立てたものだと呆れ果てたので真似することはお勧めできません。
ここまで長々とご覧いただきありがとうございました。
次回「実践してみた!」をお楽しみに!!