たびハック企画で九死に一生体験を募集しました!
いろんな旅のトラブルについて集まった体験談を公開します!
今回の舞台はイタリア。女性一人旅。
大好きな歌手のコンサート鑑賞へ行った先で変質者に遭遇。どうぞお読みください。
自称ボランティアには要注意!
イタリアには何回も個人旅行をしています。
日本を出発する時にはいつも一人なのですが、何回も出掛けているので現地には知り合いも出来ています。
ローマ空港で国際線からイタリアの国内便に乗継をしています。
ある年イタリアの歌手のコンサートを見にピサ近郊の町に行きました。その町に1週間滞在していたのですが、その時は友達の家の一部屋を借りていました。
時間のある時には町を散歩したり公園へ行って本を読んだりするのが楽しみでした。
ある日バール(軽食屋さん)にいると30歳前後と思われる男性が話しかけて来ました。
自分はコンサートのボランティア活動の為にアメリカからイタリアへ来ていると話していました。
その時は簡単な会話をしただけでいつの間にかその男性は何処かへ行ってしまったようで別に気にも留めていませんでした。
観光地とは違いトスカーナの郊外の小さな町の平日は、特に観光客が来ているという事もなくとても静かな佇まいなのです。
暑い夏の日中は避けて陽も落ち涼しくなった夕方、私は広場近くの公園にお散歩に出掛けました。
園内にはベンチが幾つか置かれていたので、私はそこで本を読んでいました。
すると何処からともなく昨日バールであった男性が私の座っているベンチの処に来て座っても良いかと聞いたので、特に断る理由もなかったので「どうぞ」と言ってしまいました。
その男性はリュックの中から自分も本を取り出してパラパラとめくっていました。
暫くすると話だし何処に泊まっているのかと聞いてきました。
とりあえず友達の家に泊まっていると答えると、今度は自分が泊まっているホテルにはシャワーがついていないと話し出しました。
冷静になって考えてみればシャワーがついていないホテルなんて、実際には有り得ない話なのでそこで変だなと気が付けば良かったのですが、不穏な雰囲気になって来ていたので軽く聞き流していました。
すると今度は自分の着ているTシャツを脱いで裸になり、「君の部屋でシャワーをかしてくれないか」と言いました。
その時は平静を装い早くこの場から逃げ出さなければという一心だったので、読んでいた本を閉じとにかくこの公園から出て人のいる処へ行かなければという必死の思いで歩き出しました。
幸いその男性は後を付いてくることもなかったので一目散に家に入りました。
家には友達と旦那さんがいて私の様子が変なので「どうしたの?」と聞かれたので公園であったことを話しました。
すると友達の旦那さんもその男性のことを知っていて、コンサートのボランティアでアメリカから来ていると言っては町のあちこちのお店で無銭飲食をしているという酷い男だということが分りました。
友達の旦那さんはコンサートの関係者とも繋がりのある人だったので早速この出来事を話に行ってくれました。
すると近年はボランティアと勝手に名乗り迷惑をかける悪い人がいて困るそうだということを話してくれました。
振り返ってみると何回もイタリアに一人で出掛けていても、今迄怖い経験をしたことがなかったもので、つい気が緩んでしまい人気のない公園で本を読んだりするなんてとても危険な事だったんだと改めて気がついたのですが、あの時あの男性に何処かへ連れて行かれなくて本当に運が良かったとしか思えません。
兎角日本人はボランティアという言葉を聞いただけでも、人の為に自分の時間と労力を提供するなんて偉いな等と思い込みをしてしまうことがありますが、海外に行った時にはとにかく気を引き締めて言葉に惑わされないようにすることが大切だと思います。
あの時誰も人のいない公園にいた私は、もしかすると事件や事故に巻き込まれるような状況を自分で作っていたのかも知れないと思うとぞっとしてしまいます。
投稿:みくさん
編集者より。
みくさん、記事投稿ありがとうございます。
イタリアでコンサート、めっちゃお洒落で羨ましい!ってそこじゃないですね。
自称ボランティア男性、とにかく大変な被害に遭わずに本当に良かったです。
公園であれ、公共の場であれ、人目のないところや、木々などで目隠しになる場所などは、よく注意しないといけませんね。
海外滞在の経験が増えれば増えるほど、今まで危ない経験を何もしてないという安心感が生まれ、無用心な行動に出てしまいがちになります。
実際、初めての海外旅行よりも、数回行っているうちに、何かしらの被害に遭ったという体験談、とても多いです。
注意深く、賢く行動できるよう、常に心がけて置かなければいけませんね。