家を借りたので、中国でネット契約をしてみました。
日本の家族と連絡するのも、仕事をするにも、動画を見るにもネットは不可欠です。
実際経験したネット契約の方法をご紹介します。中国といえど、少しの中国語ができればネット契約はできます。
また、5日間中国でネットが使えなかったわたしのドタバタ劇も一緒にどうぞ。
中国のネット会社
簡単に、中国の大手ネット会社2社をご紹介します。
中国电信
一つ目は、中国电信(デンシン)です。中国最大手のネット契約会社です。日本でいうと「OCN」のようなもの。
中国では最も速いネット通信会社と言われています。また、契約できる地域もダントツで広く、大きな都市でも比較的マイナーな都市でも契約ができるでしょう。
中国移动
二つ目は、中国移动(イードン)です。中国大手のネット契約会社の一つです。日本でいうと「KDDIのauひかり」のようなもの。
料金は中国电信より安いですが、ネット速度は住む場所によってばらつきがあります。また契約できる地域も限られています。
ただ、中国电信の契約者が多い地域なら、逆に中国联通の方が早かったりします。
ネット契約に必要なもの
中国のネット回線を引くために必要な5つのものです。
- 身分証明書(パスポート)
- 銀行口座(中国の銀行カード)
- 携帯電話番号
- 自宅の住所
- ルーター(Wi-Fiを飛ばす機械。中国語では『路由』)
支払いに関して、他のブログを見ると「支払いは現金」と書いている人がほとんどですが、わたしは銀行口座からの引き落としのみ可能でした。
たまたま、わたしが行った代理店が現金不可だったのかもしれませんし、政府の方針が変わって、ネット契約にも銀行口座が必要になったのかもしれません。契約の時は現金と銀行カード両方有ると良いでしょう。
ルーターは、自分で用意する必要も有りますが、代理店で購入することもできます。
中国でネット契約をする方法
では中国のネット契約の方法です。
まず、どこのネット会社にするか決めましょう。
速さで言えば、中国电信(デンシン)です。料金は少し高めですが、ネット速度は中国では最も速いです。
安さで言えば、中国移动(イードン)でしょう。料金は安いですが、遅いと言われています。
わたしはネットで仕事をしているので、中国电信にしました。わたしの感想は「格別速くもなければ、遅くも無い。まあこんなもんか。」と言う印象です。ただ、日本からすると遅く感じますね。ネットが遅いのは結構ストレスです。
中国も日本と同じく、ネット上での契約と、店舗での契約ができます。今回は店舗での契約方法を紹介します。
メモ
ネット上で契約するなら、中国电信はTOPの「宽带」から、中国移动はTOPの「家庭业务」から可能です。両方とも英語表記に変更でき、ネット上で契約してもそれほど難しくないでしょう。
中国のネット契約の流れ
必要なものを揃えたなら、次は契約です。流れはこんな感じです。
代理店に行く
- 契約したい通信速度プランを選ぶ(50M、100Mとか)
- 店員に自分をプランを伝える(この時住所を伝えると、自宅の住所で利用可能なプランか調べてくれる)
- 契約書作成(ここで住所、パスポート、銀行カード、携帯電話番号が必要。わたしの時は店員が代筆してくれる)
- 契約内容を確認し、契約書にサイン
- 回線を引くための工事の日付を決める(大抵契約から3日後から可能とのこと)
- 契約書の写しをもらい終了
だいたい20分ほどで契約完了です。
費用は中国电信で、1680元/年(50Mのプラン)+200元(モデムレンタル料)=1980元/年(約31000円)でした。中国电信では、他に100M(1980元)と200M(2280元)のプランがあります。
ちなみに、中国移动ならその半額ほどです。
月割りや日割りの契約もできますが、基本的に中国の家は年契約なので、ネットも年契約がいいでしょう。
自宅工事
自宅工事は、ほぼ作業員が行なってくれます。自分ですることは「Wi-Fiパスワードの入力」と「自分の端末でネットの接続確認」くらいです。
- 約束した日時に作業員が自宅に来る
- 外からインターネットの線を引く(作業員)
- モデムとルーターの設定をする(作業員)
- ルーター設定の時、パスワードを入力する
- 自分のパソコンや携帯で接続できるか確認する
- 接続確認後、プロバイダーIDとパスワードを教えてくれる
- 完了
その家によって異なると思いますが、だいたい1時間ほどです。
あらかじめ、Wi-Fiのパスワードを考えておきましょう。契約者(あなた)にパスワードの入力が求められます。
プロバイダーIDとパスワードは必ず残しておきましょう。写真を撮るか、メモするのがいいでしょう。(ルーター交換時必須)
以上の工程で、自宅でWi-Fiを飛ばし、ネットが使えるようになります。正直、契約から工事までの流れは、日本のそれとあまり変わりません。
中国のネット事情
中国でネット契約をする前に、中国のネット事情を知っておきましょう。
中国のネットは遅い
すでに触れましたが、中国のネット回線はとても遅いです。中国でも光回線は普及しつつありますが、日本と比べるとまだまだです。
実は、日本は世界的にみてもネット回線が速い国として知られています。専門的なことを言うと、「全世界の平均速度は6.1Mbpsに対し、日本は平均速度17.1Mbps」を出しています。
この数字は覚えなくて良いですが、中国のネットは日本より遅いと考えておきしましょう。(使えないわけではありません)
モデムがいらない住宅がある
はい、「モデムって何?」という人もいると思います。ご安心ください、わたしもその一人です。なので詳しく説明できません、すみません。
これだけ覚えておきましょう。
「基本的に自宅でWi-Fiを使うには、モデムとルーターという2つの機械が必要。でも中国はルーター1つだけで、自宅でWi-Fiをつかえる住宅もある」
ちなみに、中国电信はモデムもルーターも必要です。
参考記事:モデムと無線LANルーターの違いを分かりやすく書いてみた
VPNが無いと使えないネットサービスがある
これは中国がネット規制をしているからです。Goole、YouTube、Twitter、LINEなど使えないネットサービスが有ります。
それらのサイトに繋ぐには、VPNを使わなければいけません。ここでは詳しく説明しませんが、上記のサービスを使うにはVPNが必要と覚えときましょう。
参考記事:中国でGmailを使う方法
わたしが中国で5日間ネットが使えなかった理由
ここからは、どうでもいい話。
当初、半年タダで使えたはずのネットが、しっかり使えるようになるまでの5日間です。
ちなみに、中国語はあんまりわからないので、会話はわたしの意訳(脚色付き)です。興味ある方はご覧ください。
家の仮契約の時
今の家に決めて、大家と仮契約の時に交渉。
通訳を友人にお願いしました。
家の本契約の時
すぐそこに代理店もあるし大丈夫だよね??
(ぜんぜんはなし違うやん〜!!!)
次の日にわたしは中国电信の代理店へ行き、契約をして(上記の流れの通り)、引っ越しの日に工事に来てくれるようお願いしました。
段取りは全て整いました。引っ越しした当日からネットが使えるように、ルーターも友人からもらい、あとは当日、作業員に設定をお願いするだけです。
引っ越し前日、鍵の受け渡しの時
(多分・・・てかモデム要るやん!買わなあかんやん!)
解約するため中国电信へ
わたしの言語力では解約はできないと思ったので、友人に付いて来てもらいました。
引っ越し当日
約束の当日、家の掃除をしながら待ちましたが、作業員は来ませんでした。
わたしは、「たぶんあのおっちゃんがうまくやってくれたんだ」と都合良く考え、家の掃除に明け暮れました。(中国の家は汚い)
引っ越し後、2日目
引っ越しして2日目。
モデムが必要になったので、家の近くの電気屋に行きモデムを購入。
ただ購入後、友人に紹介してもらった別の電気屋の主人に「キミの家のネットはモデムいらないよ。ルーターだけで大丈夫だよ。」と言われ、ついさっき買ったモデムを返品しに行くことに。わたしのつたない中国語力で、「返金して欲しい」と何度も押し問答をして、無事返品完了。(この掛け合いは割愛します)
さらに、中国电信からお金が振り込まれていなかったので、もう一度中国电信のおっちゃんのところへ。
・・・・確かに解約できてないや。自分で電話して解約できるよ。あーでも出来ないか?喋れないもんな。携帯貸してみな、してあげるよ。
わたしの携帯でカスタマーセンター的なところに電話をかけ、解約手続きをしてくれるおっちゃん。
この時は、おっちゃんが素晴らしくいい人に思えてなりませんでした。このときは・・・。
約5分後・・・。
中国人の優しさに触れ、感動したものの、モヤモヤした気持ちで帰宅。
帰宅後すぐに、ルーター設定をしてみることに。
電気屋のおっちゃんも中国电信のおっちゃん言っていた通り、モデムは要らず、ルーターだけを繋いで[192.168.1.1]に接続してみると、ルーターの設定が完了。携帯でもパソコンでもWi-Fiをつかむことができました。
なのに!なぜか、ネットに繋がらず!!意味がわかりません!
なにやら携帯で調べてみると、[192.168.1.1]の設定画面で「ルーターのWAN設定」とやらが出来ていないよう。調べた通りに「WAN設定」を行なうものの・・・一切繋がらず!!
その日はそのままにし、次の日に行なうことに。
引っ越し後、3日目
この日は朝は予定があり、午後は家の掃除で、ネットの設定は夜することに。(中国の家はすごく汚い)
やっと時間ができ、ルーターの設定画面へ接続しようと[192.168.1.1]に接続を試みるものの、今度は設定画面にさえ繋がらず!!つまり「WAN設定」とやらもできず!
「ローカルIPアドレスが変わることも有る」とのネットの情報を信じ、別のIPアドレスへ接続を試みるも、設定画面に繋がらず!!
メールも返せず仕事もできない状況に、わたしのフラストレーションは最高潮に達し「実はこのネットが問題なのでは?」回線を疑う始末。
これ以上時間をかけたくなかったわたしは、次の日に中国电信に行き再度契約を試みることに。
引っ越し後、4日目
4日目、朝から中国电信に行き、再契約することに。
きみさー、契約するって言ったり!解約したいって言ったり!金返してって言ったり!また契約したいって言ったり!なんなの???そんなの出来るわけないでしょ!!(怒)
このまま帰宅し、家の掃除しました。(中国の家はものすごく汚い)
すると昼過ぎ、わたしの携帯に中国电信からメールが。
内容は、
『やあ、中国电信で契約してくれてありがとう!早速工事の日付を決めよう?下のURLから予約できるよ!!』
目を疑いましたが、わたしはまたもや、「あのおっちゃんがうまくやってくれたんだ!!」と都合良く考え、早速次の日の午前中に来てくれるように約束を取り付けました。
引っ越し後、5日目
5日目、午前中に電話が来て、中国电信の作業員が工事をしてくれました。
順調に作業が進み、ルーター設定の時、作業員のお兄ちゃんが、驚きの一言を!
わたしの心の声:『・・・・・お前(ルーター)のせいかーーーーー!!!!!全てお前(もらったルーター)がわるかったのかーーーーー!!!!!!』
一刻も早くネットを繋ぎたかったので、
15分後。。。
午後の予定を終えて、ルーターを買いに行こうとした時、作業員のにいちゃんから電話が。
いろいろ面倒に思い、全て任せることに。
この後は、何事もなくルーターの設定が完了し、わたしの家にネットが繋がりました。
これにて、わたしの家のネット騒動は収束を迎えたのでした。
ちなみに、ネットがなかった5日間、規則正しい生活ができたことは言うまでもありません。
まとめ
中国のネット契約は、そこまで難しいことではありません。簡単な中国語ができれば、ぜんぜん可能です。
わたしのようなドタバタ劇は、まず有りえないのでご安心ください。
契約するなら、速いネット契約がおすすめです。わたしが使っている50Mプランでも使えますが、遅く感じる時もあります。特に、ネットで仕事をしていたり、動画をたくさん見るなら早い方がいいですね。
余談ですが、わたしの契約には知らぬ間にケーブルテレビが付いていました。キャンペーン中で一年間無料です。イェーイ!!
ちなみに、中国ではVPNが無ければ自由にインターネットを使えません。こちらの記事もご参考に。
中国のVPN規制ますます厳しく!【2023年3月最新】今使えるおすすめは?