東南アジアの中で、特に注目を集めているミャンマー。最近は日本企業も数多く進出していることから、ミャンマー語(ビルマ語)の需要も高まっています。
もちろん、旅行者にとってもミャンマー語がしゃべれると旅の楽しみが一気に広がります。
出張者も旅行者も、ミャンマー語(ビルマ語)の基本知識を押さえておくのがおすすめですよ。
- ミャンマー語とは?
- ミャンマー語の表記と発音は?
- ミャンマーって英語は通じる?
- ミャンマー語の挨拶・日常会話集
を中心にミャンマー語(ビルマ語)についてまとめてみます。
ミャンマー語とは?
ミャンマー語とは、「ミャンマー連邦共和国」で話されている言語です。
ミャンマーの公式名称は「ミャンマー連邦共和国」。
その名の通り、ミャンマーは数々の民族が集まって成り立っている国です。それぞれの民族には、それぞれの言語があります。
そんなミャンマーの共通語は、ミャンマーの人口約70%を占めるビルマ族が話す「ビルマ語」です。
この記事でも、ミャンマー語=ビルマ語として話を進めていきます。
ミャンマー語の表記と発音は?
私のミャンマー語に対する印象は、丸っこくてかわいい!でした。
ミャンマー語には基本文字と呼ばれる文字が33文字あります。
その基本文字を中心に、上下左右にさらに記号を加えて一つの音節を表記します。
この黄色の部分が基本文字、赤の部分が記号です。これらが組み合わさって一つの言葉「ミンガラーバ(こんにちは)」になります。
なので、基本的に文字の形とその音を覚えてしまえば、意味が分からなくても文字を見ながら発音ができる言語です。これはうれしいですね!
ミャンマー語は表意文字ではなくて表音文字!
ミャンマー語の発音はというと・・。
日本語にはない音がたくさんあるうえに、声調と呼ばれる音の高低がそれぞれの音節にあります。
本格的に学んで正確に発音しようとすると、日本人ではなかなか難しいかなという感じですが、旅行で使う程度ならカタカナ読みで簡単に話せます!
声調言語として有名なのが中国語ですが、ミャンマー語の声調は中国語ほど厳密ではない気がしますね。
ミャンマーで英語は通じる?
海外旅行では英語が話せると便利ですよね。
さて、ミャンマーで英語はどれくらい通じるのでしょうか。答えは、「通じるけど通じない」・・。
はい、皆さん今全力でツッコミましたね。答えになっとらんやんけ!
というのも…確かに英語が通じる場面はあります。
タクシーのおじさんもカタコトの英語が話せたり、お店の人も値段を英語で言えたりすることはあります。特に観光地では英語が通じる場合も多いです。
でも、マレーシアやシンガポールのように一般市民が日常的に英語が話せるというわけではないので、ミャンマー語が話せた方が断然便利です!
片言でもミャンマー語が話せると Good!
私がバスに乗っていた時の話なのですが…。
少し混んでいたので、座れずに私は立っていました。すると、目の前に座っていた人が突然「Chinese?」と聞いてきました。どうやら中国人に間違えられたよう・・。
そこで英語じゃなく学びたてのミャンマー語で「チャマ ジャパンルーミョーバー(私は日本人です)」と言うと、「ワタシ ニホン ダイスキ」と大喜び!彼女の隣に座っていた友人を立たせてまで私に横に座れと指示。
かなり疲れていたので席を譲ってもらえてとても助かりました。
たった一言のミャンマー語でミャンマーの人と仲良くなれたり、安く買い物できたりとミャンマー語が話せると良いことがたくさんあります。
ミャンマー語の挨拶・日常会話集
おはよう/こんにちは/こんばんは | ミンガラーバー |
ありがとうございます | チェーズーティンバーデー |
どういたしまして | ヤーバーデー |
ようこそ | チョーゾーバーデー |
お会いできてうれしいです | トゥェヤーダーワンターバーデー |
お元気ですか | ネー カウン イェ ラー |
元気です | ネー カウン バーデー |
元気じゃありません | マー カウン バーブ― |
ごめんなさい | ソーリーベーノ |
大丈夫です | ケサ マシィバーブー |
おいしい | サーローカウンデー |
おいしかった | アヤン カウンダ―ベー |
お久しぶりです | マトゥェヤーダーチャービィ |
さようなら | ケケ トヮーメノー |
また会いましょう | ナゥ フマー トゥェジャー デーダーポ |
はい/いいえ | ホウデー/マホップー |
ご飯は食べましたか | タミンサービービーラー |
食べました | サービービー |
まだ食べていません | マサーデーブー |
私は日本人です | チャノー/チャマ ジャパンルーミョーバー |
おはよう/こんにちは/こんばんは
မင်္ဂလာပါ(ミンガラーバー)
私が一番最初に覚えたミャンマー語がこれです!
ミャンマー語では、あまり「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」を区別しません。この言葉はどちらかというと英語の“Hi”や“Hello”に近いですね。
スーパーで買い物をする時も、自分の番になると店員さんが“ミンガラーバー”と言ってくれます。
ありがとうございます
ကျေးဇူးတင်ပါတယ်(チェーズーティンバーデー)
“チェーズー”には「恩義」という意味があります。
“ティン”には「置く」という意味があるので、直訳すると「恩義を置く」という意味です。仏教の背景のあるミャンマーらしい表現だなと思いました。
どういたしまして
ရပါတယ်(ヤーバーデー)
この言葉は「どういたしまして」の他にも、相手が謝って来た時に「いいですよ」と答える時にも使える表現です。
ようこそ
ကြိုဆိုပါတယ်(チョーゾーバーデー)
この言葉は自分が言うというよりも、ミャンマーの人から言われることが多い言葉です。聞き取れると温かい気持ちになります。
お会いできてうれしいです
တေ့ရတာဝမ်းသာပါတဟ်(トゥェヤーダー ワンターバーデー)
初めて会った人に対して使う言葉で、英語の“Nice to meet you.”のようなものです。自己紹介をする時に一緒に言ったら良いフレーズです。
お元気ですか
နေကောင်းရဲ့လား(ネー カウン イェ ラー)
このフレーズは“ミンガラバー(こんにちは)”とセットでよく聞くフレーズです。
日本では初対面の人に「お元気ですか」と聞くことはあまりないかもしれません。
ミャンマーでは、相手を気遣う思いを込めてよく使われるフレーズです。英語の“How are you?”と同じように、あいさつ代わりに使ったりもします。
元気です
နေကောင်ပါတဟ်(ネー カウン バーデー)
特に旅行中に出会う人にこのように言われたら、基本的にこう答えるのが無難ですね。
元気じゃありません
မကောင်းပါသူး(マー カウン バーブー)
本当に体調が悪い時はこのように答えましょう。
でも、このように答えると必ずどこがどう悪いか聞いてこられるので、自分の体調を説明できるようにしておかなければいけません。私はこれが面倒なので、基本「元気です」といつも答えてしまいます。
ごめんなさい
ဆောရီးပဲနော်(ソーリーベーノ)
これは英語の“I'm sorry.”から来ています。
日本人はすぐに「ごめんなさい」と言う習慣がありますよね。
でも、ミャンマーでは本当に自分に落ち度があり、謝らなければいけない時以外はあまりこのフレーズは使いません。その代わりに「チェーズーティンバーデー(ありがとうございます)」をよく使う気がします。
大丈夫です
ကံစ္စ မရှိပါဘူး(ケサ マシィバーブー)
もし相手に謝られたら、笑顔でこう返してあげましょう。
なかなか謝ることをしないと言われているミャンマー人です。謝ってくるということは本気で悪かったと思っているのですから!
おいしい
စားလို့ကောင်းတယ်(サーローカウンデー)
“サー”というのは「食べる」という動詞です。”カウン”は「良い」という意味なので直訳すると「食べると良い」という意味です。他にも、現地の人が良く使うのがこちら。
အရသာရှိတယ်(アヤダーシーデー)
これは「味がある」という意味のようです。
ある人はこれにはミャンマーの歴史が関係していると言います。一説によると、貧しい時代が長かったミャンマーの人にとって、昔は味があるだけでおいしいと感じたようです。この言い方が広まった背景や歴史を知ることができますね。
とてもおいしかった
အရမ်း ကောင်းတာပဲ(アヤン カウンダーベー)
“アヤン”というのが「とても」という意味です。
他の形容詞にもプラスして使えるので、覚えておくと表現の幅が広がります。これをお店の人に言うと、満面の笑みを返してくれますよ。
お久しぶりです
မတွေ့ရတာကြာပြီ(マトゥェヤーダーチャービィ)
このフレーズの後に、“ネー カウン イェーラー(お元気ですか)”を続けると良いです。
さようなら
ကဲကဲ သွားမယ်နော်(ケケ トヮーメノー)
これは、「そろそろ、おいとまします」という表現です。
တာ့တာ(タター)
子どもや親しい人との間で「バイバイ」と言う表現はこちら。
また会いましょう
နောက်မှ တွေ့ကြသေးတာပေါ့(ナゥ フマー トゥェジャー デーダーポ)
かなり長くて難しいですよね。発音のキーポイントは“フマー”です。
これが難しい!鼻から息を抜くようにして発音するとうまくいくそうです。私はまだうまく発音できません・・。
はい/いいえ
ဟုတ်တယ်(ホウデー)/မဟုတ်ဘူး(マホップー)
ミャンマーを旅行していてよく聞くのがこのフレーズです。他にも、“ホウケッ”と言う場合もあります。なんか魚のホッケみたいで私は覚えやすかったですね。
ご飯は食べましたか
ထမင်းစားပြီးပြီလား(タミンサービービーラー)
これはあいさつとして親しい人の間で使うフレーズです。
“ミンガラーバー(こんにちは)”と言わずに、このフレーズをあいさつとして使う人も多いです。これは中国にもある文化です。やっぱりアジアって繋がってるんだなー。
食べました
စားပြီးပြီ(サービービー)
この会話から何を食べたかなどと詳しく話をすることは基本的にないので、軽くこのように答えるのがベストです。
食べていません
မစားဘေးဘူး(マサーデーブー)
このように答えると親切なミャンマー人たちは、必ず家でご飯を食べるよう誘うか、一緒に食べに行こうと言ってくれます。ローカルな朝食を楽しむことができるでしょう。
私は日本人です
ကျနော်/ကျမ ဂျပန်လူမျိုး ပါ(チャノー/チャマ ジャパンルーミョーバー)
「私は」という単語は、男性の場合は“チャノー”、女性の場合は“チャマ”と言います。ぜひミャンマー語で「私は日本人です」と言ってみてください。ミャンマーの人は親日の人が多く、片言の日本語を話せる人もたくさんいるので、楽しくお話しできるかもしれません。
まとめ
ミャンマー語は一見すると難しそうに思いますが、そんなことありません。
英語だと一つの単語を覚えるのに、スペルと発音をセットで覚えなければいけないですよね。でも、ミャンマー語は文字さえ読めれば、発音は全部変わらないのでとても楽!
ミャンマーの人はこちらが笑顔を見せると、必ず笑顔を返してくれるとてもフレンドリーな人たちです。
そんな優しいミャンマーの人とミャンマー語で少しでもコミュニケーションがとれたら、ミャンマー旅行が数倍楽しくなるのは間違いなし!
ぜひ簡単なミャンマー語を覚えて旅行を楽しんでくださいね。
私が持って行って役に立ったのがこちら。
「旅の指さし会話帳」です。イラストと一緒に対応するミャンマー語が載っているので、発音などが難しくても文字通り「指さし」で伝わります。
旅行中に必要な単語や会話をメインに網羅しているのですごく便利です。
よく使う表現にマーカーなどで印をつけておくと、サッと指さしてコミュニケーションを取れるのでおすすめです!
ミャンマー旅行の際はぜひミャンマー人とのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
さらに勉強したい方はこちらの記事を。
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