今回は、旅にもおすすめな軽量・コンパクト三脚をご紹介。
こちらは K&FConcept 様よりご提供いただきました。ありがとうございます。
「良い点も惜しい点も正直にレビューして良いですよ」と言っていただいているので、使用感をしっかりレビューさせていただきたいと思います。
今回レビューするのは「K&FConcept TM2324 4段アルミ三脚」です。
K&FConcept4段アルミ三脚
K&FConcept は、2011年に中国で設立されたカメラアクセサリーブランドです。日本ではCP+にも出展している焦点工房さんが取り扱っています。
比較的安価でかつ性能が良い商品を作っており、ここ数年人気が出ています。
まずは簡単にスペックを。
自重 1.3kg
縮長 46cm
材質 アルミ
耐荷重 8kg
脚の太さ 23mm
この三脚、以前こちらの記事「旅行に持って行くならこの三脚|選び方、おすすめポイントまとめてみました!」の中で書いた4つのポイントを全て満たしている優れものなんです。
❷ 縮長 60cm以下
❸ 自重 1.5kgまで
❹ コスパ
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開封の儀
では恒例の開封の儀といきましょう。
このようなケースに入っています。
中を開けると、こんな感じのキャリーバッグが入っていました。割としっかりした作りで持ち運びに便利そう。
こちらが三脚本体。脚が180度回転した状態で収納出来る設計になっています。
3本脚のうち、1本だけスポンジが付いています。寒冷地などで直に触っても大丈夫なようにつけられています。
バッグの中には三脚本体と付属品が収納されています。
・三脚本体
・調整用六角レンチ
・三脚バッグ用ストラップ
では、細かな部分を見ていきましょう。
雲台
雲台はクイックシューの付いたボール式。3つのつまみで角度を調整します。
上部に水準器が付いているので水平確認もできます。
この雲台がとても使いやすくておすすめ。雲台の動き・スムーズさ・滑らかさは写真ではなかなか伝わらないので動画にて。ぜひご覧ください。
一番上のつまみは、クイックシューの調整用。動画を見てもらえると分かりますが、クイックシューを左右にスライドさせ固定する機能が付いています。
普段、物撮りやマクロ撮影などでよく三脚を使うので、これはとてもありがたい機能。ちょっとだけ被写体を左右にずらしたい時三脚ごと動かす必要がないのでとても使いやすいです!
真ん中の大きなつまみは、ボール部分の調整用。ボール式なので自由に動き好きな角度で固定することができます。動きも滑らかで軽く動かすことができます。もちろん縦構図も可能です。
一番下のつまみは、水平方向の調節用。これが力を加えても一定の速度でスーッと動くように設計されています。パノラマ撮影や動画の撮影などの時に威力を発揮します。動きがかなり滑らかです。
この雲台、かなりスムーズで使いやすいです。安い三脚は雲台にプラスチックなどを使っておりクオリティーが低い場合が多いのですが、こちらの雲台はアルミ製でかなりしっかり作り込まれている印象です。
脚
脚の開脚は付け根についたこの金色のつまみで行います。
溝が3つあるので、3段階の角度で脚を開き固定することができます。
脚の長さの調節はレバーロック式。
脚先はスパイクではなく普通の滑り止めゴムです。
実際の使用例
まずは脚を一段開いた状態。
続いて脚を最大限伸ばした状態。(137cm)
エレベーターを最大限まで伸ばしてみた状態。(最高158cm)
この状態だと、自分の目線を越えかなり高くなります。が、安定性にかけるので普段はエレベーターを上げずに使われることをおすすめします。
普通の三脚と違うのはここからです。
もう一段脚を開脚した状態。(43cm)
角度がつけれるので低い位置での撮影などの際安定感が増します。
さらにもう一段開いた状態。地べたすれすれの開脚。(最低41cm)
ですが、センターポールの高さは変わらないのでもう一段閉じた状態と高さは2cmしか変わりません。なので安定性を考えるともう一段閉じた形の方が使い勝手が良いでしょう。
もっとローアングルで使いたい場合は、このような使い方もできます。センターポールを逆さに付けることで低い位置での撮影も可能です。
こんな感じで地面すれすれでの撮影も可能です。
ただし、当然カメラも逆さになってしまうので操作はしにくいという難点が・・。タッチ機能付きバリアングルの機種ならこういった使い方も出来るかもしれません。
良いところ
① 軽量・コンパクト
Amazonの商品ページにあるスペックでは、自重1856g。
1.8kg越えはちょっと小型三脚にしては重いなと思っていたんですが、届いた商品を持ってみると意外と軽い!
実際に計ってみると1.3kgほどでした。
これならトラベル三脚としても十分活躍しそうです。
そして、たたんだ時の長さ(縮長)は、わずか46cm。
脚を180度回転させて収納することができるコンパクト設計。大きい三脚は持ち出すのが億劫になるので、このコンパクトさは普段使いにぴったりです。
コンパクトで邪魔にならないので、車の中に一つ置いておいても良いかもしれません。
② 安定性
小型・軽量ながら安定性はかなり高いです。
今回試してみた組み合わせがこちら。
- Canon6D + Tamron180mmMacroF3.5 (合計重量1565g)
このクラスであれば全く問題なく使用することができます。かなり安定しています。
- Canon5DM2 + EF70-200mm F2.8L IS II USM (合計重量2350g)
このクラスになると、エレベーターを上げなければ問題なく使えます。
センターポールには重りを付けるフックが付いているので、重たい機材を載せる場合はカメラバッグなどを重し代わりに掛けましょう。そうすることで安定感が増します。
このフック普段はバネが効いており中に収納されています。持ち運びのときにひっかかりにくい設計。細かな配慮が素晴らしいです。
公称、耐荷重8kgとなっていますが、これはあくまでも8kgまでは載せれるよという話。実際にカメラを載せて安定して使える重さとなると3kg程度かなと思います。体感的に、200mmを超える重たい望遠レンズでなければ、十分安定して使用できると思います。
実際に使用してみて、このクラスの持ち運びの出来るコンパクト三脚の中では、かなり強度があり安定感がある方だと感じました。
③ 自由雲台のクオリティー
先ほど動画付きで説明しましたが、自由雲台のクオリティーが非常に素晴らしいです。滑らかかつ使いやすいこの雲台だけでもこの三脚を選ぶ強力な理由になります。
実際にこの雲台を使って、紅葉の動画をとってきました。
水平方向に力を加えて回しているんですが、気持ち良いくらいにスムーズ。一定の速度で動いてくれるので動画撮影にも向いているなと感じます。
雲台を取り付ける部分のねじは向きを変えることで 1/4・3/8 両方取り付け可能。なので自分の好きな雲台に簡単に変えることもできます。
こちらは、僕がピアノの発表会や結婚式の撮影などでよく使っている「Manfrottoの水平グリップアクションボール雲台322RC2」を取り付けてみた様子。
メーカーは違いますが、ねじの規格が同じなので互換性があり取り付けることができます。
しばらく使用してみて、自分好みにカスタマイズできるのも良い点ですね。
④ いろんな使い方が出来る
上の使用例でご紹介したように、高さだけでなく、脚の開脚の具合まで調節出来るので幅広いシーンに対応しています。
特にマクロ撮影や、物撮りが多い方にはとても使いやすい三脚です。
⑤ 持ち運びに便利なバッグ付き
こちらのK&FConceptの三脚には、割としっかりしたバッグが付いてきます。
こちらのバッグ、底部にストラップを取りつけるフックが付いており、肩にかけて持ち運べるようになっています。
Velbonの三脚などは、ペラッペラの袋しか付属してなかったりするのでこれはけっこうありがたいですね。
⑥ 1万円を切る価格
こちらの三脚、Amazon での価格を見ると、¥9,540 で販売されています。
このクラスで比較対象となるのが、「ManfrottoのBefree」です。機能的にも性能的にもよく似ています。
ManfrottoのBefreeの価格は ¥ 18,057 。
K&Fの三脚は、1万円を切り半額以下の価格でこの性能。かなりコストパフォーマンスに優れていると思います。
惜しいところ
❶ たたんだときに脚とヘッドが干渉する。
コンパクトにするために、脚を180度回転させて収納するシステム。
サイズダウンのためによく考えられている設計ですが、脚の部分とヘッドの部分がちょっと干渉します。そのままケースに入れて持ち運ぶと、擦り傷などが付きそうです。
そのため、このような保護カバーが同梱されています。
ManfrottoのBefreeも同じようなシステムですが、こちらは干渉せずぴったり収納することができます。
価格差を考えると仕方がないかもしれませんが、この微妙に干渉する部分はちょっと残念なポイントです。
まとめ
1万円を切る価格で、満足を与えてくれる K&FConcept の三脚。
コスパを考えると文句無しの三脚です。全体的に細部に至るまでよく作り込まれているなと感じました。
おすすめな人
- 一眼レフカメラを購入して、初めての三脚を探している方。
- 軽量小型のトラベル三脚を探している方。
- 花火や夜景などの撮影で使いたい方。
- 車に載せておきたい方。
おすすめしない人
- 鳥など撮影する方。(大きな望遠レンズを使う方)
こちらの三脚は Amazon または、公式オンラインショップ にて購入できます。