たびハック企画で九死に一生体験を募集しました!
いろんな旅のトラブルについて集まった体験談を公開します!
今回は、ガンジス川のほとりでカプッ!とやられたときのお話。どうぞお読みください。
可愛い犬にはご用心! カプッ!!
バックパッカーとして何度目かのインド滞在中のできごとです。
ガンジス川が流れる聖地バラナシに長期滞在していたのですが、日課のように川沿いのチャイ屋でチャイを飲んでいました。
そのあたりには野良犬がたくさんいて、野良犬とは思えないほどおとなしくて、人懐っこい犬ばかりでした。特に子犬はとてもかわいいので、そこにいる誰もが自分のそばに来ると撫でたり、ビスケットをあげたりしていました。
その日もいつものようにチャイを飲みながら他の旅行者と世間話をしていました。野良の子犬が何匹かいて、じゃれあっているうちにケンカのようになってきたので「仲良くしなきゃダメだよ」などと言いながら2匹を引き離そうとすると、かぷっと左手を噛まれました。少しだけ出血していたのを見て、顔見知りのインド人が水道の水で傷口を洗って、消毒効果があるという石灰を塗ってくれました。
そのままチャイを飲み続けていると、たまたまインド滞在歴の長い友人がやってきたので、ことの次第を説明すると、
「旅行保険って入ってきてる?」
と聞いてきました。万が一を考えて安いのには入ってきたけど、何で?と聞き返すと、
「インドは普通に狂犬病があるから。多分大丈夫だとは思うけど、もしも数日経って目が覚めた時に水が恐くなってたらイヤじゃん?保険使えるなら、使えなくても病院行って狂犬病の注射打ったほうがいいよ」
と言われて、はっとしました。
確かにインドは世界有数の狂犬病国で、犬だけではなく猿にも気をつけるようにしているのです。子犬だからといって油断してはいけないことを忘れていました。
そこで、そのままインド人の友人のところへ行って、クリニックにつきあってくれるように頼みました。その友人がクリニックのドクターと懇意にしているのを知っていたからです。そこで、クリニックに行って、状況を説明し、保険のあるなしなど細かい話は友人がしてくれました。
狂犬病の注射は、噛まれて24時間以内に最初の注射を打ち、3日後に2回目、7日後に3回目、14日後に4回目、1ヶ月後に5回目の注射を打たなければなりません(国によって接種回数は違うそうです)。
いつまでバラナシに滞在するのかを聞かれ、1ヶ月後もまだいる、と話すと笑いながら、「じゃあここで全部打てるな」と言われました。注射は筋肉注射で、痛いかと思って身構えていたら、そこのスタッフの注射の腕前が神業のように素晴らしく、全く痛くありませんでした。
ドクターに言われた通りにせっせと注射のために1ヶ月間クリニックに通い、最終日に海外旅行保険の申請用紙に詳細を記入して渡してくれました。ただし、保険は後から降りるので、一旦注射代は支払いました。全部で10000円強だったと思います。インドを旅するバックパッカーにとっては大金ですが、これで狂犬病にならないのならば安いものです。ちなみに保険は帰国後に電話連絡をして書類を郵送すると、すぐに指定口座に振り込まれました。
それからもインドには行っていますが、気をつけるようにしています。裕福な人も増えてペットとして犬を飼う人も出てきたバラナシですが、犬の予防接種という概念がまだ定着していないために、飼い犬だからといって油断ができないのが現状です。
みなさんも、もしインドに行くことがあったら、犬と猿には十分に気をつけてください。猿は引っ掻いてくることがあります。出血していなければ大丈夫だとドクターも行っていましたが、犬に噛まれたり、猿に引っ搔かれたりした場合は、出血がなくても念の為に病院に行って、注射を打ってもらいましょう。保険に入っていなくて自費だとしても、自分の命を守るためです。注射さえ打てば発病しないと頭に叩き込んでおいてください。
投稿:ぱおさん
編集者より。
ぱおさん、またまた記事投稿ありがとうございます。
ガンジス川での沐浴で、赤痢になったり、犬に噛まれたりと、踏んだり蹴ったりのインド滞在でしたね。
私の住む、ネパールも野良犬天国です。人懐っこいワンコも多くて、犬好きにはたまりません。
でも、狂犬病で、たくさんの犬が死んでいるのも事実。
狂犬病の犬が、牙を向いて、ヨダレをダラダラ垂らして、くるくる回りながら崖から落ちていくのを目の前で見たこともあります。妻は、家のすぐ近くの生まれたての可愛い子犬たちが狂犬病で死んでいくのを見ました。
狂犬病。海外にいると、ほんとに身近な病気です。命を守るために、何か起きてからでは遅いので、予防注射の必要性と、海外保険の大切さに気付かされるお話でした。
こちらの記事もどうぞ↓↓