海外旅行に出かけるにあたって、防災面の心配をする方はほとんどいないでしょう。しかし、滞在先で突然の災害に巻き込まるリスクは必ずあります。
では、海外に出かける前に、行うことのできる災害対策とは何でしょうか。
実際にネパール大地震を経験した私が必要だと感じた災害対策をシェアしていきます。
海外旅行にも防災意識を!
海外移住者のみならず、海外旅行者も防災意識を高く持っておかなければなりません。海外で災害に逢うリスクは必ずあるのですから。
実際、たびハックのライター陣も過去に海外で大きな災害に巻き込まれた経験があります。
たびハック・ライター陣は長期滞在者ですが、海外旅行者でも災害に巻き込まれる危険性は十分にあります。
下は、国連大学が発表した世界の災害危険度ランキングです。
1 | バヌアツ |
2 | トンガ |
3 | フィリピン |
4 | グアテマラ |
5 | バングラディッシュ |
6 | ソロモン諸島 |
7 | ブルネイ |
8 | コスタリカ |
9 | カンボジア |
10 | パプアニューギニア |
(2016年世界災害危険度ランキング WorldRiskReort2016(PDF)より)
日本人に人気の観光地であるフィリピンやカンボジアもTOP10に入る結果となっています。つまり、海外旅行者・移住者問わず、災害に遭うリスクが十分にあるということです。
災害時、命を救うには、事前の準備が大切です。海外に渡航する前に、リスクを減らすために行うことのできる災害対策を見ていきましょう。
渡航前にしておくべきこと4つ。
①最重要:外務省に届け出を出しておく。
まずは、海外旅行・移住を問わず、外国に一歩でも足を踏み入れる予定なら、ぜひそのことを外務省に知らせておきましょう。
3ヶ月未満の海外旅行や短期滞在の場合は、「たびレジ」に登録します。3ヶ月以上の長期滞在の場合は、「在留届」を出します。
届け出には自分の住所も書かなければなりませんので、引越しなどをした場合には都度登録の変更をしておきましょう。
こうしておくと、いざ災害が起こった後、登録しておいた携帯番号やメールアドレスに安否確認のメッセージが送られてきます。その他、在留邦人にとってありがたい避難施設の情報なども送られてきます。
②日本大使館や日本国総領事館の所在地や行き方について調べておく。
大使館は、その国の首都に設けられています。領土の広い国や在留邦人の多い国では、首都以外の都市に領事館が設置されています。
災害後、大使館や領事館は避難場所として解放されますので、自分の滞在する国のどこに、日本大使館や領事館があるかを前もって把握しておきましょう。
しかし、いざ公共交通網がストップした場合、徒歩で大使館や領事館まで向かうのが安全であるかどうか・現実的であるかどうかについて事前に考えておくと被災後も冷静な判断がくだせるでしょう。
参考記事:wikipedia「領事館」から「在外日本国領事館」の項
上の参考記事からの情報ですが、わたしが住んでいたネパールでは首都・カトマンズに大使館があるのみです。
そして、葉月詠二やケイゾーの住む中国では、首都・北京の他、広州、上海、重慶、藩陽、青島、香港に領事館が設置されています。住所や行き方をぜひ確認しておきましょう。
③航空会社の現地オフィスの住所・電話番号を確認しておく。
自分が搭乗する航空会社の現地オフィスはどこにありますか。海外旅行に行く前に、このことについて調べる人は多くありません。
ですが、いざとなった時のために、ぜひ調べてメモしておきましょう。
災害時、飛行場は混乱状態になることが多いです。海外ともなると、なおのこと秩序は見られなくなるでしょう。
そんな状況下で、帰国の準備をするには、航空会社の現地オフィスに掛け合うのが一番です。
大抵は、首都に航空会社の現地オフィスが設置されています。空港近辺であることが多いですが、そうでない場合もありますので、確認が必要です。
④海外で使える防災グッズを携行しておく。
海外旅行にも持って行きやすく、かさばらない防災グッズは多くありますが、必要最低限の欠かせない装備をこちらにまとめています。
参考記事:海外で被災した時に役立つ防災グッズ6つ|かさばらず持っていきやすいアイテム
災害時、命を守るために必要不可欠・最低限の防災グッズを、ぜひ持って行きましょう。
まとめ
上にあげた4つの災害対策は、さほど手間のかかるものではありません。渡航前にぜひ行っておきましょう。それによって生死が左右されるということを心に刻んでおきましょう。
いざ被災後、命を守るための災害対策についてはこちらの記事にまとめてあります。
参考記事:海外で被災した時に行うべき7つのこと|ネパール大地震の被災者が語る海外防災マニュアル
わたしたち日本人は、これまで自然災害の恐ろしさを何度も目の当たりにしてきました。海外旅行に行く際も、その経験を生かした決定をしていきましょう。