中国では、壊れたiphoneが格安で修理できると、まことしやかに語られていますが、実際どうなのか体験してきました。
中国で本当に綺麗に直るのか、日本で修理するのと比べて値段はどうか、検証してみます。
日本でもAppleストアで直ったり、非正規店でも直してくれたり、自分でパーツを購入したりして直すことができます。
今回わたしが行ったのは、中国の完全非正規店です。
そもそもiPhoneは壊れやすい⁉︎
ほかの携帯電話と比べて、壊れやすいのでしょうか?
調べてみる、こんな調査結果が発表されていました。
データセキュリティの米Blancco Technology Group社が、2016年第2四半期のスマホの故障率において、iOS端末の割合が倍増したことを発表している。
同社の調査によれば、2016年第1四半期のスマホの故障率割合はiOS端末が25%、Android端末が44%だったのに比べ、第2四半期はiOS端末が58%、Android端末が35%だったとのこと。iOS端末のなかでも、最も故障率が高かったのはiPhone 6で29%。以下iPhone 6S(23%)、iPhone 6S Plus(14%)と続く。
iOS端末の故障の主な内容としては、アプリのクラッシュ(65%)、Wi-Fi接続関連(11%)、ヘッドセット接続関連(4%)という内訳。さらにクラッシュしやすいアプリは、特に海外で人気のSnapchat(17%)、Instagram(14%)、Facebook(9%)などだった。なお、Android端末で多い故障はカメラ機能(10%)、バッテリー関連(10%)、タッチスクリーン関連(7%)の順だという。
引用:YAHOO
Apple大好きな人にはショックな調査結果ですね。私もバリバリのApple信者なのでショックです。
ですが、わたしの持って来たiPhone5sは、ios等の内側の故障はありません。
外側の故障です。ついうっかり落としてしまい画面が割れる、後ろのガラスがこわれることってありますよね。この画面割れやガラス割れは、多くの人が経験していることだと思います。
わたしは日本でいる時に、iPhone5sの背面のガラスを落として割ってしまいました。カメラの周りのガラスがbroken!完全に壊れた訳ではないので、日本では丁寧に、もう落とさないように使っていました。
ですが格好悪いので、日本に居る時に何度か修理の見積もりをしてみました。
日本でiPhoneを直すならいくら?
その時の見積もりはこんな感じ。ちなみにiPhone5s の値段です。
まずは正規店。
【Appleストア】 値段: 画面交換 12,800円 バッテリー交換 7,800円 修理期間:約1週間
調べてみると、正規店で背面ガラスだけの交換は行なっていないようです。画面交換と同じくらいの値段を取られるそう。地元にはAppleストアがないので、配送料も必要です。バッテリー交換も考えていたので、少なくとも20,000円越えになります。さらにAppleケアに入っていない。・・・高いわ!
ということで、正規店に修理に出すことは却下されます。1週間電話が使えない、というのもネックでした。
では非正規店はどうでしょうか?
【地元の非正規店】 値段:背面ガラス交換 5,000円 バッテリー交換 7,000円 修理期間:約2日
さすが非正規店。正規店に比べて随分安いですね。こちらは背面ガラスのみの交換も行なっていました。期間が短いのも素晴らしい。
ここに決めて修理をしようかとも思いましたが、そもそも自分で修理交換はできないのか?と思いネットでパーツの値段を調べてみると・・・
【ネットショップ】 値段:背面ガラス購入 1,000円 バッテリー購入2,000円 修理期間:自分でするのでわかりません(笑)
安い!これは安い!ですが残念ながら、専用の工具や接着剤が必要で、購入しなければいけません。さらに自分でいじって使えなくなった、との記事も。使えなくなれば、さらなる出費。これは簡単に手を出せません。
日本でいた時にはなかなか決められずに、中国へ来てしまいました。
中国のiPhone修理屋を探し、修理してもらう
こうなれば言葉が通じなくても、こっちで修理してやろう!と意気込み、iPhone5sと辞書を片手に修理屋を探します。
もちろん中国にも、携帯会社は存在します。私が住んでいる広州は、Appleの正規店もありますが、私が探しているのは、もっと地元の人が行きそうな修理屋さん。
本通りから外れて、地元の人が多く利用する商店街へ。
そして少し歩いて行くとこんな看板を発見。
この「手机」は携帯電話のこと。なんとなく漢字を見て、修理?と書いているのかと思い、店内を見てみます。女の人が一人で暇そうに携帯をいじっていました。しかも、無愛想な雰囲気。ヘタレの私は、ちょっと怖くなり次の店にします。
次こそは話しかけて、値段を聞くぞ!と心に決意し、さらに探すと・・・
ありました!
写真には写ってませんが、二十歳くらいの好青年が看板を持って、客引きをしていました。さらに先客がいます。これは好印象。さっそく聞いてみます。
「ここってiPhone修理できる?」
「できるよ」
「ここなんだけど」。背面の壊れた部分を見せる私。
分からないといった感じで、首を傾げ、好青年は奥に座っていたおっちゃんに
「これってできる?」
おっちゃんは先客の相手をしながら
「できる」との返事。
では次は値段の確認です。
「いくら?」
「60元だよ」これは、日本でするより格段に安い!
さらに修理期間も大事です。何日もかかるようなら考えなければいけません。
「いつできるの?」
「これが終わったらすぐできるよ」的なことを言っていたと思いますが、聞き取れず、「へ?いつできるの?」再度聞き返すわたし。
「いまだよ‼︎」怒られました。
考えてみるとそうですよね、先客の相手をしてるのに、横から、いつできるの?って急かされるとイライラしますね。スミマセン。
先客の女の子にも笑われます。バッテリー交換ができるかは聞くことができず、しばらく待つことにします。しかし直ぐにできるとはさすがは中国人。
観察するとこのおっちゃん、只者ではないオーラ。先客の作業をしながら、片手でわたしのガラスパーツを探します。急におっちゃんが素晴らしい職人に見えて来ました。
しばらくすると、わたしの番。わたしはiPhone5sを渡すと、おっちゃんは壊れた部分を丁寧にピンセットで取り除いていきます。ここでバッテリーの交換もできるか聞いてみます。
「バッテリー交換できる?」
「できるよ」
「いくら?」
「△□◯▶︎⊃∠・・・」
何を言っているのかわかりません。紙に書いてもらうと、どうやら背面ガラスとバッテリー交換を両方で、110元か180元選べるそう。意味がわからず、「どういうこと?」と尋ねると、さらに説明してくれます。
聞いたはいいものの、もちろん聞き取れません!
丁寧に説明しているのに理解しないわたしに、怒り出すおっちゃん。客引きをしていた好青年に、説明してやれ、とまくし立てます。「そんなのぼく無理だよ」的な表情をする好青年。結局おっちゃんがまた丁寧に説明してくれます。
言ってることは全然わかりませんが、どうやら110元でも両方直るようなので、110元にします。
やれやれ、といった感じでおっちゃんは作業に取り掛かってくれます。これで一安心です、後はお任せして・・・と思いきや、
なんとおっちゃんは、ブラックのわたしのiPhoneに、ホワイトのガラスを付けようとしています!
ちょっと待て!
わたしは素早く「黒」という単語を辞書で調べ、「ちょっと待って。黒がいいんだけど!」と一言。
おっちゃんは、なぜという表情を浮かべ「え、そうなん?これ見た目あかん?」と聞いて来ます。
いやいや!ダメでしょ!ネタにはなるけど・・・さすがに格好悪いでしょ!素晴らしい職人と感じた前言撤回です。センス×です。
ここは言っておかなくては。「だめ!黒にして。」
しぶしぶパーツを探し、取り付けてくれました。
電池も交換し、取り外した電池を見せてくれます。なぜ丁寧に見せてくれるのか疑問に思いながらも、支払いをして終了です。出来上がりがこちら。
完成です!本当に綺麗に直りました。とても満足です。
検証結果
【中国の携帯修理屋】 値段:背面ガラス交換、バッテリー交換 110元(約1,700円) 期間:約1時間
これが一番安くて、早いですね。しかも綺麗に直りました。
まとめ
このあと引き続き使っていますが、なんの支障もありません。
ただ一つ、バッテリー持ちがあんまり変わっていない・・・。これは、だまされた!
もしかして取り外した電池を見せて来たのは、納得させるため⁈と思いましたが、全部で110元と180元の違いは、中古と新品の違いだったと自分を納得させましょう。両方直るって言ってたし、支障ないし。
これも勉強です!
後で友人に聞くと、わたしが今回払った値段は、普通より少し高いくらいとのこと。でも日本で直すよりぜんぜん安いですね。
中国でiPhoneを修理するときは、地元の修理屋さんに行ってみるのはいかがですか?
安くて早くて丁寧、心からおすすめします。でも良いお店選びが大切です。わたしはたまたま良いおっちゃんに出会いました。
もしご自分で探す場合はご注意ください。中国語が出来れば、地元のひとに尋ねるのも良いと思います。
もし騙されたら、勉強だ、と思うようにしましょう。多少、気が楽になります。
というわけで、iPhone修理、格安でできました!