海外に行くにあたって、空港でもっとも時間がかかり面倒なのが保安検査。
特に昨今、世界中でテロ事件が頻発しているため、各空港のセキュリティーが厳しくなり保安検査も徹底的に行われています。カバンの中身を出して並べて、靴も脱いで体の隅々まで金属探知機でチェックされ・・。
安全を保つために仕方がないこととはいえ、トランジットでの利用の際などは、次の便に乗り換えるのに時間がギリギリになってしまうなんてことも・・。
ということで今回は、日本ではあまり知られていませんが、アメリカで行われている保安検査に並ばなくて良いシステムについてご紹介いたします。もしかしたら、あなたも保安検査に並ばなくて良いかも?
TSAプレチェックとは?
TSAプレチェックを簡単にまとめると・・
- 上着や靴を脱がずにOK
- ベルトも取らずに OK
- 液体やパソコンなどもカバンに入れたままOK
TSAとは、アメリカ国土安全保障省の運輸保安庁(Transportation Security Administration)のこと。
普通、アメリカの空港で飛行機に乗ろうとする場合、保安検査場の列に並び、かばんの中から電子機器などを取り出し、ベルトコンベアに並べ、上着や靴を脱いで身体検査を受ける必要があります。
セキュリティーの厳しい期間だと、徹底的に検査されるのでとても長い列ができ時間がかかります。
ですが、このTSAプレチェックというシステムを使うと、列に並ぶ必要もなく、カバンの中のものを取り出す必要もなく、上着も靴も脱ぐ必要がありません。
専用レーンで、そのままの状態でX線ゲートを通過するだけ。スーツケースなどもゴロゴロ転がした状態で大丈夫。問題がなければそれで保安検査終了です。
TSAプレチェックは現在アメリカ国内の150ほどの空港で運用されています。
とても楽ですね。
ANAのTSAプレチェック参加が承認される
現在TSAプレチェックのプログラムに承認されているのは42の航空会社です。
エアカナダ・デルタ・エティハド・キャセイ・エミレーツ・ルフトハンザ・トルコ航空・ユナイテッドなどなど。
2017年10月26日に全日空(ANA)が、日本の航空会社で初めて「TSA PreCheck(TSA事前審査プログラム)」への参加が認められたと発表しました。
参考記事:米国出発時の保安検査における専用レーンのご利用開始について(ANA)
では、ANAを利用してアメリカへ行く人すべてがTSAプレチェックで保安検査を通過できるのでしょうか?
TSAプレチェックを受けるには?
TSA Pre-Checkの資格者
①TSA Pre✔®有資格者(米国市民、米国永住権(グリーンカード)保持者のみ申請可能) ②米国税関・国境取締局(CBP)が運営する事前審査プログラムの有資格者のうち、以下に該当するお客様
- Global Entryプログラム有資格者
- NEXUSプログラムの資格を有するカナダ市民、米国市民、米国永住権保持者
- SENTRIプログラムの資格を有する米国市民、米国永住権保持者 ③TSAプリチェック対象旅客に同伴する12歳以下のお客様 ④米国国防総省関係者
引用: ANA
上記の条件に加え、事前にTSAプレチェックの有料プログラム(5年間85ドル)に申し込んだ人が対象になります。
この資格を満たす人ってほとんどいないですよね・・。ということは、ほとんどの人がTSAプレチェックの恩恵を受けることができないということ?
チケットを発券したらTSAPreの文字が入っているかチェック!
実は、上記の条件を満たしていない日本国籍の旅行者でも、プレチェックの恩恵を受けている人がいます。
上記のブログでも紹介されていますが、米国籍でなくても、85ドルの事前会員登録申請していなくても、チケットにTSA PREの文字が刻印されている場合があります。
実は航空会社の上級会員は、チェックインの際に自動的にサービス利用者に登録され選ばれている可能性があるんです。上級会員の方は、チケットをチェックしましょう。
また現在ステータスを持っていない方でも、TSAプレチェックに選ばれている方もいます。
まとめ
アメリカに行かれる方は、自分のチケットにTSAPREの文字が無いかチェックしましょう。
もし書いてある場合は、保安検査場の列に並ぶ必要はありません。PRECheckと書かれた専用レーンへ向かいましょう。分からない場合は係員にチケットを見せると案内してくれますよ。