狂犬病の予防と対策|海外旅行時のリスクマネージメントは大切です。

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マレーシアで20年ぶりに狂犬病による死者が出たという衝撃のニュースが報じられました。

日本では1957年を最後に狂犬病の報告はありませんが、海外ではまだまだ身近な死に至る病気として脅威を振るっています。

僕が長期滞在していたネパールでも狂犬病にかかった犬が、バタバタと死んでいっている現実。海外旅行に行かれる方には、ぜひこの現実を甘く見ないでほしいと思います。

今回は、狂犬病の予防と対策について詳しく書いてみたいと思います。

海外では狂犬病は身近な病気!

当たびハックでも狂犬病のリスクに関する体験記事を過去にいくつか投稿してきました。

例えば・・

・狂犬病!? 一ヶ月に渡る通院〜旅行保険入ってて良かった!
・ネパール・九死に一生?スペシャル!お犬さまにはご注意を!

こういった記事からも分かるように、海外では狂犬病はとても身近な病気なのです。

実際、僕も涎を垂らしながら狂ったように川に落ちていった犬を見たことがあります。

狂犬病がどれほど身近な病気かというと・・

これは厚労省がまとめている狂犬病発生状況MAPです。

現在狂犬病の心配がない国は青色で表示されています。こうやって地図で見ると依然として世界中で狂犬病の脅威があるということが分かります。

世界保健機構(WHO)の推計によると、世界では年間におおよそ5万5千人の人が亡くなっています。また、このうち3万人以上はアジア地域での死亡者と言われています。

参考記事:厚生労働省

インド・ミャンマー・フィリピン・インドネシア・ネパール・中国などは、狂犬病での死亡者数が多い地区なので渡航の際、特に注意が必要です。

また今回のマレーシアのように、しばらく狂犬病の被害が報告されていないので終息したと思われている地区でも安心はできません。

日本人に人気の観光地であるお隣「台湾」でも、ここ数年また狂犬病が流行しています。

狂犬病は脳や脊髄に深刻なダメージを与え、発症した場合はほとんど確実に死に至ります。現在有効な治療法は確立されていないため、発症したら100%死に至ります。

では、この恐ろしい狂犬病から身を守るためにどんな対策を講じることができるのでしょうか?

狂犬病の予防と対策方法は?

①  予防注射を打つ。

まず、できる予防策は予防注射を打つことです。特に狂犬病の感染事例のある国へ1ヶ月以上滞在する予定の方は受けておかれることをお勧めします。

日本で狂犬病の注射を打つ人は海外渡航者以外にいないため、料金は高額で12,000〜18,000円ほどになります。

日本で狂犬病の予防注射を受けるとなると、1回目→2回目(28日後)→3回目(180日後)と半年間かかります。海外への長期滞在を考えておられる方は、この注射のスケジュールも念頭に置いておきましょう。

また、日本で狂犬病の注射を扱っている病院は多くありません。そのため、都市部のトラベルクリニックへ出向く必要があります。

スケジュールが間に合わないという方は、海外の渡航先の病院で予防注射を受けるという選択肢もあります。使用される予防注射の種類など異なりますので、事前にしっかりとしたリサーチが必要です。

予防注射についてはこちらの記事にまとめています。

参考記事:【海外旅行準備】予防接種と注射の種類・スケジュール・値段を一挙公開!

このように見てみると、予防注射はスケジュールもお金もかかるので短期旅行者にとってはハードルが高いな感じられるかもしれません。

では、短期の旅行者は具体的にどのような対策をとることができるでしょうか?

②  犬や猫を触らない。

この可愛いワンコ、数日後狂犬病で死にました。ネパールにて。

狂犬病は、噛まれることによって細菌が傷口から入り込むことによって伝染します。

空気感染ではありませんので、噛まれなければ狂犬病になる心配はありません。

ということで、一番簡単で確実な予防策として、海外ではみだりに動物に触れないようにしましょう。

「狂犬病」という名前から犬からうつる病気だとイメージする方が多いかもしれませんが、感染源となるのは犬だけではありません。猫・リス・コウモリ・キツネ・サルなどいろんな動物がウイルスを媒介します。

なので、海外ではペットであっても動物にみだりに触れないように注意しましょう。もし手に傷があれば舐められただけでも感染する可能性があります。

上の写真はあまりの可愛さに手を出してしまってますが、一歩間違えばかなりの危険行為です。どんなに可愛くても、どんなに人懐っこくても、遠くから見守り触らないようにしましょう。

注意ポイント

・ペットであっても動物に触れない。
・放し飼いの犬や野生のサルに注意する。

海外で犬に噛まれてしまったら

狂犬病には、噛まれて発症するまでの潜伏期間というものがあります。一般に1〜3ヶ月と言われていますが、長くて1〜2年後に発症した事例も報告されています。

なので、噛まれて特に変化がないからと大丈夫だと自己判断することは絶対にやめましょう。

もし噛まれたり、引っ掻かれたりした場合は以下の通りに行動しましょう。

❶  石鹸や消毒液でよく洗い流す。

動物に噛まれたり、引っかかれたりした場合は、石鹸と流水で15分以上よく洗い流しましょう。狂犬病ウイルスはとても弱いウイルスなので石鹸は非常に効果的です。

❷  最寄りの病院へ行く。

しっかりと洗い流した後は、すぐに最寄りの医療期間を受診しましょう。

・予防接種を受けていない場合

噛まれた後24時間以内に抗狂犬病免疫グロブリンを注射しなければなりません。そしてその後4週間にわたり5度ワクチンの摂取が必要です。

・予防接種を受けている場合

狂犬病の抗体ができているので抗狂犬病免疫グロブリンの注射は必要ありません。破傷風などの予防処置を施し、2回(当日、3日後)狂犬病ワクチンを追加摂取します。

このように狂犬病の予防注射を打っている場合と、打っていない場合では、治療法が異なりますので、お医者さんに自分が予防注射を打っているかどうかきちんと伝えましょう。

海外の医療期間で役立つ英語を幾らか載せておきますので参考にしてみてください。

役立つ英語

・Rabies(狂犬病)
・I was bitten by a dog.(犬に噛まれました)
・Injection(注射)
・I'm not vaccinated.(予防注射を受けていません)

❸  帰国後

帰国後は速やかに空港の検疫所へ行き、指示を仰ぎましょう。

治療(1ヶ月間のワクチン摂取)の途中で止むを得ず日本へ帰国した場合は、引き続き国内の病院でのワクチン摂取が必要になります。

海外のクリニックで使用されている狂犬病ワクチンと、日本で認可され使用されているワクチンとは種類が異なるため、その辺りも検疫所で相談してみましょう。

なお狂犬病の場合、治療費はクレジットカード自動付帯の海外旅行保険でカバーすることができます。詳しくはこちら。

参考記事:海外に行くなら持ってないと損!海外旅行保険が無料になるクレジットカード厳選3枚

まとめ

発症した場合、致死率100%の狂犬病。海外旅行者にとって非常に身近な病気です。

対策として・・

①  長期滞在の場合予防注射を受ける。
②  みだりに動物に触らない。

もしも動物に噛まれたら・・

❶  傷口を石鹸と流水で15分以上洗い流す。
❷  最寄りの医療期間へ。
❸  日本帰国時検疫所へ。

狂犬病に関する知識をしっかりと身につけて、安全のうちに旅を楽しみましょう。それでは良い旅を!

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