旅に出るにあたりどんなレンズを持って行こうかと考えますよね。
今回は、Canonの人気中望遠単焦点レンズ「EF85mm F1.8 USM」についてレビューしてみたいと思います。メリットデメリットを、実際の写真とともにご覧ください。
このレンズ、実は「隠れL」と呼ばれているんです。
Lレンズと呼ばれる高級レンズに匹敵するほどの名玉で撮る楽しさを与えてくれます。
では、見て行きましょう!
「EF85mm F1.8 USM」をおすすめする4つの理由
- めっちゃ軽い!
- 人物写真にピッタリ&風景も意外とイケる!
- 暗闇に強い!
- 価格も安い!
1. めっちゃ軽い
画像:PHOTOZONE
CANONの公式サイトの説明
単焦点レンズだからこそ実現できるF1.8の大口径と、気軽に持ち運べるコンパクトサイズを両立。背景などの素直でなめらかなボケ味と、ピントが合った部分のシャープな描写が得られます。また、大口径ならではのレンズの明るさを活かして、夕暮れや屋内での自然光スナップも手軽に撮ることができます。「ポートレートレンズ」と呼ばれる中望遠85mmの魅力を存分に味わえる一本です。
上の写真は 5DMarkⅡ と EF85mm F1.8 USM の組み合わせ。
パンケーキレンズの40mmや撒き餌レンズの50mmと比べるとやや大きいですが・・
単焦点の中では格段に軽くコンパクトです。
EF85mm F1.8 USM 425g ←圧倒的な軽さ
EF85mm F1.2L II USM 1025g
SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM 725g
もちろん性能にそれぞれ差はありますが、圧倒的な軽さです。
この重量なら、普段使いでお散歩なんかにも持ち出したくなります。
2. 人物写真にピッタリの画角&風景も以外にいける!
85mmという画角ってどんな感じ?
よく言われているのが、「85mmは人物のバストアップ写真を撮るのにちょうど良い画角」です。
こんな感じ↓↓
確かに、ちょうどカメラを構えると、この画角になります。
あとは単焦点レンズなので、自分の足で近づいたり下がったりしていい感じに調整します。
人物フォト
実は、僕がこのレンズを買ったのは、友人の結婚式での撮影を頼まれたことがきっかけです。
いろんなレンズのレビューを見まくって、最終的に価格と写りを考慮し、このレンズに行き着きました。
今まで使ってきて、このレンズで良かった!!と本当に思わせてくれる素晴らしいレンズです。
結婚式では、EF 70-200mm F2.8L ISⅡ USM という高い望遠レンズよりも、このレンズの方が出番多かったです。
また後で撮った写真を見返しても、プリントしたいなと思う写真はこのレンズで撮った写真が多かったですね。
ちょっと下がって撮るとこんな写真が撮れます。
無邪気な子供の表情もバッチリ撮れます!
これはネパールのお土産屋さんのお姉さん。
背景のボケが綺麗にとろけてて美しいのがこのレンズの特徴です。
個人的な感想ですが、他のレンズに比べてすごく柔らかい表現をするレンズだなと感じます。
古いレンズなので逆光性能はよくありませんが、F1.8という大口径レンズという特徴のおかげで、光が十分回り込んでふわっとした柔らかい良い写真が撮れます。
カトマンズで花を持つ少女。
屋内で暗い中でもしっかりピントも合いブレずに撮れるのは嬉しいですね〜。
手前で焼いているトウモロコシの煙もいい感じに撮れてます。
光の具合もよく柔らかい雰囲気の写真。やっぱりこの優しい色合いがこのレンズの良さだな〜と再実感出来る一枚です。
F値が1.8スタート。しかも85mmという中望遠。明るくて、背景がものすごくボケますね。
雑踏の中で撮った写真も背景がとろけるようにボケてて明るいですね。
人物フォトのラストを飾るのは、ラスボス感漂う強そうなおばあちゃん!
眼光鋭いツワモノの雰囲気を出すために暗めに仕上げた一枚です。
風景フォト
お気に入りの一枚。
何もしなければ柔らかい描写ですが、これは質感を出したかったので編集してカリカリした感じに仕上げてみました。
手前のジープと人と、奥のヒマラヤの対比でスケール感をうまく出せたかなと自画自賛。
前回レビューした EF50mm F2.8STM は、画角が中途半端に狭くて風景には向いてないと感じたのですが・・
この85mmという画角は意外と使いやすい気がします。
インパクトのある対比が出来るので意図を持って風景撮るならすごくいい写真が撮れると思います。
いかがですか?風景撮影もなかなかいいですね。
ポトレレンズと言われていますが、風景も撮れる優秀なレンズだと思います。
風景以外のフォト
カトマンズのタメル地区のお土産屋さんに吊るされているフエルトのお土産。ボケが美しいですね。
マレーシアの272段の心臓破りの階段で有名なスポット「バトゥ洞窟」
入り口で観光客の荷物をかっさらう凶暴猿。あまり近づくと危険ですが、85mmだと余裕で撮れちゃいます!
マレーシアのクアラルンプールの空港にて。背景のボケ味が本当に素晴らしいレンズです。
3. 暗闇に強い
このレンズ、F1.8スタートということで、薄暗い中での撮影に威力を発揮します。
夜明け前のヒマラヤの写真。ネパールポカラ近くのダンプス村で夜明けを待っていた時の一枚。
肉眼ではほぼ真っ暗。でもレンズを通すとこんな素敵な世界が広がっていました。
これは京都の知恩院だったかな?気軽にパチリと撮れちゃう魅力がこのレンズにはあります。
もう一枚は、同じくネパールのナガルコットの朝焼け。
個人的にかなりお気に入りの一枚です。
このほっそい三日月&影になった部分の月の表情もしっかり撮れてて大満足。
広角だと、インパクトない写真になっちゃうし、望遠だと朝焼けと月一緒に入らないし・・
このレンズを持っていて良かったと思わせてくれた瞬間でした!
4. 価格が安い
CANON EF85mm F1.8 USM (¥ 42,892)
同じ85mm画角レンズの値段を比較してみましょう。
圧倒的にこのレンズが安いですね。
まぁ、発売から25年近く立つレンズなので逆光性能などはたのレンズに負けるものの・・
AFの速さやボケの柔らかさなどは他を圧倒する素晴らしいレンズです!
EF85mm F1.2L II USM (¥ 179,649)
SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM (¥ 64,800)
デメリット
1. パープルフリンジ
2. 寄れない
1. パープルフリンジが出る
パープルフリンジとは?
レンズの絞りが開放に近いと、明るい背景に対して暗い被写体の周りの部分が、青や紫の色に染まることを言います。
写真を拡大してみるとわかるんですが、例えば、髪の毛とかの色がなんか変!みたいな。口で説明するのは難しいので・・
この写真をご覧ください。
この葉っぱの部分を拡大すると・・
ちょっと葉っぱの部分が後ろの明るさのせいで紫っぽくなっています。
本当は紫色なんて要素は無いはずなのに・・偽色が出てしまう現象、それをパープルフリンジと言います。
この EF85mm F1.8 USM は、古いレンズなので、このパープルフリンジが出やすいと言われています。
ちょっと絞ると目立たなくなります。
でも、普段使いでパープルフリンジのせいで写真が全然ダメだなんて感じることはありません。
2. 寄れない
人物・風景と抜群の解像力で威力を発揮したこのレンズですが、花など小さなものを撮りたいなと考えている方には向きません。
なぜなら、被写体にぐっと近寄れないからです。
このレンズの最短撮影距離は0.85m。
なので、近づいてどアップで撮りたいと思っても寄れないのです。
まぁもともと中望遠の焦点距離なので、人物などはそこまで近づかなくてもアップで撮れるので問題ないのですが、お花や植物、雑貨などのように小さい被写体を大きく撮ろうとするとこのレンズではうまくいきません。
お花や植物などを撮りたい方はマクロレンズの購入をお勧めいたします。
まとめ
今回は、おすすめレンズとしてポトレ人気レンズ「EF85mm F1.8 USM」の使用感をメリット・デメリットと分けて解説してみました。
このレンズは、人物写真はもちろんのこと、風景写真、特に夕方〜朝方などの暗い時間帯の風景撮影で威力を発揮します。
価格も比較的安いので、皆さんにもぜひ使ってもらいたいレンズです。
ちなみにじゅんじゅんが使ってたこのレンズ、今広州にあります。
なぜかというと、葉月詠二が何か良いレンズない?とのことで試しに使ってみることになり、いま葉月詠二が使用中。
キットレンズからステップアップしてパワーアップした葉月詠二。
きっと面白いレビュー記事を上げてくれると思いますよ。乞うご期待!