先日行われた国際宇宙会議 IAC2017 において、宇宙輸送サービスの民間会社SpeceXによる「地球旅行」構想が発表され、大きな話題を呼んでいます。
その内容はというと、なんと地球上のほとんどの場所を30分以内の航空路線で結んでしまうという計画。
「NY(ニューヨーク)- Tokyo(東京)」がなんと37分!
「Tokyo(ホノルル)- Honolulu(ハワイ)」なら30分!
こうなると、日帰り旅行も可能になりますね。下手すれば通勤時間よりも短くアメリカまで行けちゃう換算。
果たして本当にそんなことが可能なのでしょうか?
- SpaceXってどんな会社?
- 地球旅行構想って具体的にどういう構想?
- 実現可能なの?
- 運用開始はいつ頃?
- 料金が高いんじゃないの?
気になる疑問の答えをまとめてみました。
SpaceXってどんな会社?
SpaceX社は、2002年にイーロン・マスク氏によって設立された、宇宙船の開発や打ち上げを行う民間の商業軌道輸送サービスの会社です。
ちなみに創業者のイーロン・マスク氏は、決済サービスPayPalの創設者でもあります。
2006年にNASAと契約し、2012年には民間企業として初めてISS(国際宇宙ステーション)にドッキング、物資の輸送を成功させました。
SpaceXは月や火星移住計画も目標に掲げており、実現に向けて新たなロケットの開発を行っています。
そして今回の「地球旅行」計画において鍵となる技術がこちら。
垂直着陸できるロケットの開発に成功
2015年には世界で初めて衛生打ち上げロケットの垂直着陸に成功。これがどれほど凄いのかYoutubeに動画が上がっていました。
ロケットが帰ってくるのって、スペースシャトルくらいしかイメージ無かったんですが、こんな時代になったんですね。
このように宇宙輸送で現在成功している、SpaceX社が今回発表した「地球旅行」構想。
地球旅行BFR構想とは?
同社が開発・運用しているロケット技術をなんと民間航空機として使ってしまおうという構想なんです。
ちょっと近未来的な構想が胸をくすぐります。
ロケットで一度宇宙空間に出て、また目的地の地上へと戻ってくる。まるでSFの世界。
なんと最高時速27,000kmで飛ぶことができるそうです。これにより地球上のほとんどの主要都市を30分ほどで結ぶことが可能となります。
使われる機体はBFRという新型機。人員輸送にも使える大型の完全再利用型ロケットです。
これが、SpaceX が発表した「地球旅行」構想。
初め聞いたときは「そんなの無理だろう!」と思っていたのですが、先ほどの垂直着陸の動画を見てから「ここまで技術が確立されているなら案外実現は早いかも?」という風に考えが変わりました。
気になる料金は?
ロケットなんだから、プライベートジェットとか使ってるトップ企業のビジネスマンとかしか使えないくらいお高いんでは?と思った方も多いと思います。僕もそう思いました。
しかしロケットを完全再利用にすることによって、かなりコストを抑えることができるとのこと。
イーロン・マスク氏によると、なんと飛行機のエコノミークラスと同等な料金まで抑えることが可能だということです。
SpaceXは、本当にBFRを航空機に替わる移動手段として考えているようですね。これは乗ってみたい!
運用開始はいつ頃?
運用開始については、正確な日付は発表されませんでした。
まずは、SpaceX社の掲げてきた火星移住計画にBFRロケットを活用する方が先のようです。2022年に火星に物資を移送、2024年に人員を移送するという計画が発表されています。
なので、早くても2024年以降の運用開始になるのではないでしょうか。
まとめ
「ロケットで海外旅行」「アメリカまで日帰り旅行」などと言った夢のような構想が実現する日が近いかもしれません。
航空券検索サイトでBFRのチケットが出て来る日も近い?
SpaceXは、2002年に参入した新興企業ですが、現在に至るまでの実績をみると、BFRを使った地球旅行の構想も実現させてくれるのでは?と期待を抱かせてくれます。
もしこの構想が実現したら、たびハックでも「SpaceX BFRに搭乗してみた!メリット・デメリットとは?」みたいなレビュー記事を書きたいな!
画像:Youtube