オリンパスの「撮れるレンズ」と言われている、「Olympus Air(オリンパスエアー)」というカメラをご存知でしょうか?
今回は オリンパス Air(エアー) A01 を実際に使ってみて感じたメリットとデメリットを正気にレビューしてみたいと思います。
- あまりにも小さいけど写りは大丈夫なの?
- 操作性は良いの?
- SDカードは入るの?
実際に撮った写真と共に気になる点をレビューしてみたいと思います。
オリンパスAirってどんなカメラ?
この写真を見て、いやこれレンズじゃん?って思われた方も多いかもしれません。実は、オリンパスAirはレンズ型カメラなんです!
この写真は、オリンパスAirに超薄型魚眼ボディーキャップレンズBCL-0980を付けています。魚眼ボディーキャップレンズについてはこちらでレビューしています。
レビュー記事
オリンパス|驚くほど安い魚眼ボディキャップレンズ BCL-0980をおすすめする4つの理由とダメなとこ3つ。
オリンパスAirにはライブビュー画面も付いていませんし、設定のダイアルなども付いていません。では一体どうやって使うのか?
ずばり、こうやって使います!
実はオリンパスAirは、スマホのアプリを使って動かす無線のカメラなのです。「スマホ操作で一眼クオリティーの写真を!」というコンセプトのもと作られています。
では、本体を概観してみましょう。
まずは正面から。
一番大きなボタンがシャッターボタンになります。そしてシャッターボタンのすぐ下に小さな電源ボタンが付いています。
裏側には三脚用のねじが付いています。オリンパスAirは、円筒状の丸い形で自立しないので、小型テーブル三脚などを付けておくのも良いかもしれません。
ちなみにManfrottoの小型テーブル三脚をつけるとこんな感じの可愛らしいフォルムになります。
オリンパスAirの底部(レンズ側の反対側)には蓋2枚付いています。
外蓋と内蓋の2枚です。
1枚目の外蓋を取ると、WiFiのオンオフを切り替えるスイッチと充電などで使うMicroUSBの端子が付いています。電池は交換式ではなく内臓されており、このMicroUSB端子を使って充電します。
さらにもう1枚蓋をめくると、MicroSDのスロットが出てきます。オリンパスAirで撮った写真はこのMicroSDの中に保存されていきます。パソコンなどに取り込む場合はMicroSDから取り込むことができます。
では、ここから実際に使用してみて感じたメリット・デメリットを実際に撮った写真と共に書いてみます。
オリンパスAirのメリット
① 小型軽量
オリンパスAirA01 を iPhone5s と比較した写真です。
オリンパスボディーキャップレンズを付けても、高さ6.7cm × 幅5.6cm とかなりコンパクトです。
サイズがとても小さく軽いので、バッグの中に入れても全然場所取りませんし、さらには洋服のポケットに入れることも出来ます。
お散歩などのときは、ポケットに入れて、撮りたいときにサッと取り出せるのはこのカメラの最大のメリットです!
重量は、わずか約182gです。
公式ホームページでは146gとなっていますが、これは本体のみの重量です。持ち出す時には必ず中蓋・外蓋を付けるので実際の重さは182gです。
それにボディーキャップレンズを合わせてもたったの213gしかありません。とてもカメラの重さではありません。
② 写りが綺麗
ここまで小型になっていると、写りの方が心配になってきますよね。
実はオリンパスAirのセンサーは、ミラーレス一眼の多くに使われているマイクロフォーサーズサイズのセンサーが使われているんです。
マイクロフォーサーズ一眼レフカメラ OM-D E-M5 との比較。オリンパスAirは小型ながらも、センサーサイズはマイクロフォーサーズサイズを確保しています。
小型になっているのは、センサー以外のライブビュー画面やファインダー、メニューボタンなどを極力排除しているからこその賜物です。決して写りや画質を削ってないところが、カメラメーカーオリンパスのこだわりを感じさせます。
③ いろんなレンズが使える
3つ目のメリットは、いろんなレンズを使えるというところです。
オリンパスAirのマウントはマイクロフォーサーズのマウントを採用しているので、マイクロフォーサーズ用のレンズであればどんなレンズでも取り付けることができます。
一眼レフカメラの良さってレンズによって、写りや雰囲気も変わるところですよね。
このカメラを「一眼レフカメラ」と呼ぶのがふさわしいかという議論はさておき、レンズを交換していろんな雰囲気の写真を撮れる楽しさがこのカメラにはあります。
例えば、僕はいつもオリンパスのOM-Dというミラーレスカメラを普段使いに使っているんですが、そのカメラに付けている大好きなレンズがあります。
Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4というレンズなんですが、何気ない風景や瞬間でも、とても雰囲気ある素敵な写真になるので気に入っています。
もちろんそのレンズもオリンパスAirに取り付けることができるんです。
ちょっとゴツゴツして不恰好ではありますが・・。でもサイズ的には、350mlのペットボトルサイズなので、バッグの収まりも良く持ち運びも苦になりません。
こちらが、Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 で撮影した長崎のオランダ坂です。質感まで写すパナライカのレンズの良さが十分に出ています。
ことらもパナライカ。オランダ坂そばの洋館で長崎の花の紫陽花を一枚。描写もとてもクリアです。
変わってこれはオリンパスボディキャップ魚眼レンズで撮った写真です。魚眼ならではの歪曲を楽しむことができます。
小型のカメラはたくさんありますが、ほとんどのカメラはレンズ交換ができないタイプです。しかしこのオリンパスAirは、レンズ交換が出来るので、いろんなレンズで撮影を楽しむことができます。
オリンパスAirは、それぞれのレンズの良さを十分に引き出す性能を持っています。
④ 自由自在なアングル
オリンパスAirは、手元のスマホでライブビュー確認できるので自由なアングルでの撮影が可能です。
手を伸ばせば思いっきり上から撮ることもできますし、地面すれすれのローアングルでも撮ることができます。ピント合わせもスマホの画面上で出来てしまうのでとても楽です。
ペットなどの動物撮影の時は、地べたギリギリのアングルで撮れるので何気無いかわいい表情が撮れます。
また、スマホのライブビューを使わない、ノーファインダーならぬノールック撮影も可能です。レンズの画角を覚えてしまうまではちょっと難しいですが、それはそれで面白い写真が撮れます。
⑤ 究極の自撮り
自由自在なアングルで撮れるということは、もちろん自撮りにも適しているということです。オリンパスAirには自撮りのための素晴らしいアプリが用意されています。
それがこちらの AIR FLOW というアプリです。
この AIR FLOW の凄いところは、シャッターのタイミングのアクションを決めることができるところです。
例えば・・
・iPhoneを振る
・ウインク
・笑顔
・音声
などなどシャッターを切るタイミングを選ぶ機能がたくさん揃っています。これだとシャッターボタンを押す必要がないので自然な自撮りを楽しむことができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
第2回:“リア充”っぽい写真を撮ってみる(※ただし1人で)
⑥ スマホですぐSNSにアップ出来る
オリンパスAirは、WiFiでスマホと繋がっているので、撮った写真をすぐにスマホで編集してSNSにアップすることができます。スマホのカメラと違って一眼クオリティーの写真が撮れるので、InstagramやTwitterなどに写真をアップしている方にはおすすめです!
⑦ 価格もお手頃
オリンパスAirは、現在生産を中止しており中古でしか手に入りません。
Amazonにて¥21,480で販売されています。
オリンパスAirのデメリット
❶ シャッターチャンスに弱い
最初にスマホとの接続設定を行う必要があります。(初期設定ではありません。)この設定をしていない状態だと撮りたいと思った瞬間にシャッターチャンスを逃してしまうことになります。
接続にはWi-FiとBluetoothを使用するのですが、スマホ側のWi-Fi設定もオリンパスA01を選択しておく必要があります。
自室や無線LANなどが飛んでいるところで、スマホを使ってデータ通信をしている場合は、一度Wi-Fiを切り替える必要が生じるため、瞬時のシャッターチャンスに弱いです。
いちいちこんな画面が出て、スマホのWiFi設定画面を開いて設定する必要があるので時間と手間がかかります。
また、撮った写真をViewerで確認しているときに、撮りたい!と思っても、毎回毎回WiFiの接続が必要になり、ちょっと時間がかかるのが難点です。
❷ ダイアルが無いので設定がしずらい
これはシャッターチャンスに弱いというところにもかかってくるかもしれませんが・・。スマホでの写真の設定というのがどうも慣れません。
もちろん、操作自体はスマホの画面で直感的に出来るように設計されています。
ただ普段、ダイアルの付いているカメラで写真を撮っている人はスマホの画面での設定が難しく感じるかもしれません。今時のスマホ世代の若者たちは、パパッと設定出来そうですが、僕はダイアル派なのでちょっと使い辛さを感じました。
❸ バッテリーの消耗が激しい
スマホと接続して使う場合、オリンパスAir本体も、スマホ側もバッテリーの消耗が激しいです。1日撮り歩きたいなら、モバイルバッテリーが必須です。
また、WiFiを付けっぱなしだと、オリンパスAir本体がとても熱くなります。夏場だと熱暴走が心配です。
❹ 手振れ補正が付いてない
もう一つのデメリットは、手振れ補正機能が付いていないところです。オリンパスといえば手振れ補正が優秀なことで知られていますが、残念ながらこの機種には付いていません。
動き物や暗い室内での撮影などの場合はブレ写真を量産してしまうこともあります。レンズの性能である程度はカバーできますが、今後の後継機にはぜひ手振れ補正機能も搭載して欲しいところです。
ボディーキャップレンズで室内撮影するとこのようなブレ写真を量産してしまう・・。
まぁ、手ぶれが酷いと言っても、高感度の手振れ補正付きカメラと比較した場合の話です。スマホで普通に撮るのと比べたら、かなりブレを軽減して綺麗な写真を撮ることができます。
まとめ
いかがでしたか?今回は、超軽量コンパクトレンズカメラ「オリンパスAirA01」をレビューしてみました。
オリンパスAirは所有欲をくすぐる面白いカメラです。とっても小さいながらも写りは本格的なので、旅のお供に持って行っても面白いと思います。またわんちゃん連れてのお散歩などの時にノーファインダーで手軽に撮影を楽しんでみるのもいいかもしれません。
小型軽量なので、スナップカメラとして最適!とオススメしたいところですが、実際はゆっくりじっくり撮影を楽しむ方向きのカメラかもしれません。