島原のかんざらしの老舗「銀水」が20年ぶりに復活というニュースを聞き、足を伸ばして行ってきました。おしゃれな和の雰囲気でいただくかんざらしはやっぱり美味しくて最高ですね。
「島原かんざらし」って何?
「かんざらし」って初めてお聞きになる方も多いと思います。
かんざらしとは、島原の郷土料理の一つで、冷やしていただく美味しい白玉スイーツです。きざらと呼ばれる中双糖と、はちみつを混ぜたシロップに、冷やした白玉だんごを入れていただく甘味です。
この美味しい郷土料理に欠かせないのが「水」です。単純な材料で作られる料理だからこそ、素材の味が大切になります。
白玉を作るのも、シロップを薄めるのも、白玉を冷やすのもこの「水」が重要な役割を担います。
島原の街は、雲仙普賢岳のおかげで湧水が豊富で、名水100選にも選出されています。街のいたるところに綺麗な水が湧いています。
歴史を紐解いてみると、綺麗な水を守るために水奉行と呼ばれる奉行所が置かれていたことも。古くからの綺麗な水に対する愛を感じることができます。
その湧水をふんだんに使い、作られるのがこの島原名物「かんざらし」なのです。
「銀水」ってどんなとこ?
島原の街中を歩くと「かんざらし」のお店がたくさんあるのですが、その中でも老舗として愛されていたのが「銀水」
1915年に入江ギンさんによって開業された「銀水」1955年から孫の田中ハツヨシさんが引き継ぎ1997年まで営業していましたが、ハツヨシさんが亡くなり惜しまれつつ閉店しました。
隣に浜の川湧水を抱え豊富な湧水をふんだんに使い作られる銀水の「かんざらし」。古くから多くのファンに愛されてきたお店です。
お店には、瀬川瑛子・水前寺清子などのサインの入った色紙が並んでいます。和田アキ子・浅丘ルリ子なども訪れたお店。
今回、島原市が町おこしのために建物と土地を取得、100年以上経ち老朽化が進んでいた建物を改装しました。改装にあたって可能な限り営業していた当時の「銀水」を復元しました。
オーナーさんも募集して復活へとこぎつけました。オーナーさんとして選ばれたのは「地域おこし協力隊」の杉山さんご夫婦。島原の魅力に感動し移住してこられた素敵なご夫婦です。
でも、よく誤解されることがあるらしく・・
「よそ者が銀水を利用して金儲けをしている」などなど心無いことを言われることも・・
でも、地域おこし協力隊という制度、銀水自体は島原市の所有なので売り上げは全て島原市に入ります。どれだけ忙しくたって、どれだけ大変だって、お二人は地域おこし協力隊としての協力金をいただくのみ。本当に島原を愛し街興しに携わりたいと考えている人でないと出来ないことです。
詳しくはお二人のブログをご覧ください。応援したくなります。
銀水ブログ→Yochisuke@しまばら日和
お店の外観はこんな感じです。
街並みに溶け込んでおりとっても雰囲気があってお洒落です。
お店に入るとまず目に付くのはタイル張りの洗い場みたいなところを勢いよく流れ出る水。
清らかな水っていいですね!見てるだけでも癒され清涼感を感じます。
店内は、優しい水の音が聞こえ癒しを与えてくれます。
瓶のジュースが冷たい水で冷やされています。どこか懐かしい光景。
この清らかな水のおかげでいただけるのがコチラ↓↓
おすすめメニュー
かんざらし
歯ごたえのある冷たい白玉が、ほのかにはちみつ香る甘いシロップとよく合います。
かんざらしを頼むと目の前の水の中からすくってお皿に盛り付けてくれます。
そして、同じく水で冷やしてたシロップをかけて出してくれます。
やっぱり、水あってこそのかんざらしなんだなと実感。
プニッととした歯ごたえがたまりません。まとわりつくような甘さは全然なくとてもサッパリしています。
なるほど、地元の人たちに昔から愛されてきた理由がわかります。何度でも足を運びたくなる味がそこにはあります。
実は「銀水のかんざらし」のレシピは門外不出だったらしく、誰もそのレシピを知らなかったのでこの味を再現するのはとても大変だったそう。
当時の味を知る人たちに協力してもらい味の聞き取り調査をしたり、店内に残っていた袋から材料の取引先などを探り当てたりと、多大なる苦労のもとに再現されたとのことです。
とても美味しいかんざらしの裏にはそんな苦労があったのですね・・。
本当に美味しいかんざらし、ごちそうさまでした!
ところてん
ところてんもシンプルだからこそ水の美味しさがダイレクトに伝わります。
こちらも注文すると、水の中から出して目の前で作っていただけます。
このところてんを作る木製の押し出し機?も素敵ですね!
からしとタレを絡ませて・・
つるつるつるっと入っていきます。至福のひと時です。ちなみにタレは酢醤油(関東?)です。
ぜひかんざらしと共に召し上がってみてください。美味しいですよ〜。
アクセス
国道251号線から少し中に入ったところにあります。
銀水は、細い路地の続く街の中にあり、車で入っていくことはできません。少し離れた場所に駐車場がありますが、その駐車場に至る道も結構狭いです。地元の方たちの邪魔にならないようマナーを守りましょう。
看板通りにこんな感じの細い道を進んでいきます。
80mほど行くと銀水です。
営業時間、店休日
住所 長崎県島原市白土桃山二丁目1093
電話 0957-63-4610
時間 10:00~17:00
定休日 無し
まとめ
島原の地元の人たちに愛される郷土料理「かんざらし」
一度いただくと病みつきになること間違い無しの絶品です。ぜひ20年ぶりに復活した名店「銀水」へ食べに行きましょう。
以上 20年ぶりに復活した島原のかんざらしの人気店「銀水」の情報でした。