ドイツの中でも特に日本人観光客に人気の都市、ミュンヘン。
美味しいソーセージにビール、美しい街並みと、とても素敵な街ですが、治安面が気になるところです。
「最近、移民も多くなって治安が悪くなってるって聞くし実際のところどうなの?」
「観光旅行は大丈夫なの?」
ということで、実際に1週間ミュンヘンに滞在し、いろんなスポットを巡り調査してきました。
結論から言うと、「ミュンヘンの治安は良い!」です。
ただ「日本と同じように考えていると危険」です。
この記事では、実際に撮ってきた写真とともに、ミュンヘンの最新の治安情報、気をつけるべきポイントを詳しく解説します。
この記事でわかること
- ミュンヘンの治安って良い?悪い?
- 気をつけるべきポイントは?
- 危険な地区・場所は?
- 女性ひとり旅でも大丈夫?
ミュンヘンの治安は良い?悪い?
引用:外務省 海外安全ホームページ
外務省の「海外安全ホームページ」によると、2020年1月現在、ドイツに危険情報は出ていません。
実際私も、今回のミュンヘン旅行で、身の危険を感じるような場面には遭遇しませんでした。
ヨーロッパ数か国巡った経験がありますが、他の中欧諸国と比較してもミュンヘンは治安が良いように感じました。
これだけ聞くと、「何も怖いものなしで旅行できそう!」と思われるかもしれませんが、日本と同じ感覚で旅行に訪れるのは危険です!
ここで日本とドイツの犯罪発生件数を比較してみましょう。
犯罪発生件数 | 一人当たりの犯罪件数 | |
ドイツ | 約 576万件(日本の6倍) | 0.0693(日本の9.6倍) |
日本 | 約 92万件 | 0.00726 |
※2017年統計
このように比較してみると、「ドイツで犯罪に遭う確率は日本より10倍高い!」という結果に。
しかも、私たちは外国人観光客としてドイツに訪れるのですから、ターゲットになる確率は必然的に高くなります。
なので、しっかりとした防犯意識を持って旅行に行く必要がありますね。
また、2016年には「クリスマスマーケット」に大型トラックが突入するというテロ事件があり多くの死傷者が出ました。
観光で訪れる私たち日本人も、いつそういった事件に巻き込まれるか分かりません。
事前にしっかりと対策を考えておきましょう。
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【ミュンヘンの治安】注意すべき2つの点!
❶ スリ・置き引き
ミュンヘン旅行で一番警戒しなければならないのが、スリ・置き引きです。
特に人が多く集まる観光スポットは、スリ犯の狙い目。
プロフェッショナルな集団スリ師たちが、観光客の隙を狙っています。
特に危ないのが、レストランなどで食事中、椅子に置いていたバッグなどを盗まれる置き引き被害です。
実際に「日本大使館ミュンヘン総領事館」の報告によると・・
4.邦人被害にかかる事件事故発生状況
バイエルン州、バーデン=ヴュルテンブルク州において、邦人を狙った凶悪犯罪の発生は認知していません。
しかし、一般犯罪では、ホテルで食事中、椅子に置いていたバックを盗まれるなどの盗難被害8件を認知しています。
特に、置引きの被害が多く見受けられますので、
●リュックサックやカバンは、常に目の届く位置に置く。
●荷物は椅子の背もたれや下に置かず、膝の上・テーブルの足下に置く。
●カバンは、ファスナー付きなど、ふたがしっかり閉じられるものを使用する。
●常に周りに目を配る。
ことを心掛け、被害に遭われないよう注意してください引用:在ミュンヘン日本総領事館
2019年10月から12月までの間に、日本人観光客が被害にあった盗難被害が8件報告されています。
2ヶ月間で8件という数、これを少ないと見るか、多いと感じるかは人それぞれですが、スリや盗難などの犯罪は日々起きているということをしっかり頭に入れておきましょう。
この写真のように、ミュンヘンでは店舗の前の路上にテーブルと椅子を並べているところが多くあります。
このような場所は、一般の人も歩いて通るので置き引きの被害に遭いやすいスポットといえます。大事な荷物は膝の上に置くか、テーブルの下に置いて足で挟むようにしましょう。
❷ テロ事件
先ほども少し触れましたが、ドイツというと、クリスマスマーケットをターゲットにしたテロ事件の記憶が新しいところ。
あのテロ事件以降、警備が強化されてはいますが、やはり人が多く集まるスポットは私たち個人も警戒が必要です。
特に、「クリスマス」や「ラマダン」といった、宗教行事の期間中はテロの危険が高まります。
対策として、
❶ 周囲への警戒を怠らないこと!
❷ テロに巻き込まれたらどう行動すべきか事前に頭に入れておくこと!
この2点が重要なポイントとなります。
外務省が作成した「海外安全マニュアル」が参考になります。渡航前にぜひ勉強しておきましょう。
動画版もあるのでこちらに貼っておきます。
ミュンヘンの危険スポット。避けるべきエリアは?
❶ ミュンヘン中央駅周辺
ミュンヘン中央駅周辺は、飲食店やカフェ、スーパーマーケットなども多く、観光客向けのホテルが多く立ち並びます。
昼間は多くの人が行き交う活気のあるエリアなので、特に心配することはないのですが・・。問題は夜!
夜になると、雰囲気が一気に悪くなります。
暗くなり人通りが少なくなると、酔っ払いや、ホームレス、挙動不審な人がちらほら出てきます。
なかには麻薬中毒者と思われる人もいるので注意が必要です!
特に危険なのは、駅の南側のエリア(地図赤丸)です。
このエリアは、繁華街 シラー通り を中心に夜になると怪しげな人たちが多く出てきます。
風俗店やギャンブル店などの客引きがたむろしていたりするので、声かけられても無視して立ち去りましょう。
シラー通りには、観光客向けのホテルもたくさんあるのですが、女性一人旅ならこのエリアは避けたほうが賢明です。
対して、北側のエリア(地図青丸)は、そこまで危険な雰囲気はありません。
今回私が滞在した「エデンホテル」もこの北側のエリア。夜間に出歩くこともありましたが、駅の北口周辺は特に怖い場所ではありませんでした。
ミュンヘン中央駅周辺に泊まろうと計画されている方は、参考になさってください。
❷ マリエン広場
観光客で賑わい、すごく平和そうな雰囲気のマリエン広場ですが、ここはスリ被害が多発してる危険エリアです。
私が訪れたのはちょうどクリスマスマーケットの開催期間中だったのですが・・この人出。
ぶつかりながら、押し合いへし合い前に進んでいく感じです。
こんな状態で、スリ犯にポケットを探られたりしても気づくのはほぼ不可能です。
また、からくり時計を見上げてるときや、写真を撮っているときなども注意が必要です!注意が削がれたその一瞬の隙をスリ犯は狙っています。
くれぐれも貴重品の管理には気をつけましょう!
対策として、貴重品は「マネーベルト」に入れる方法が有効です。
ちょこちょこ使う分は100均の財布に入れてポケットに、大金はマネーベルトにと使い分けると便利です。
❸ 郊外の鉄道駅
ミュンヘン郊外の鉄道駅は、夜になると人通りが全くなくなるので注意が必要です。
この写真は、空港行きの鉄道(Sバーン)が通っている「Johanneskirchen駅」。
朝一の便で空港へと向かったのですが、鬱蒼(うっそう)とした雰囲気でちょっと怖かったです。
郊外の人気の少ない駅周辺は、なるべく女性の一人歩きは避けたほうが良いでしょう。
ミュンヘンは女性一人旅でも大丈夫?
基本的に「スリに警戒!」という防犯意識を持っていれば、ミュンヘンは女性一人旅でも十分に楽しめる街です。
特にマリエン広場周辺は、巡回しいている警察官も多いですし、お店や観光施設も多いので何かあったときすぐに助けを求めることができます。
夜の時間も、先ほど紹介した「シラー通り」や、人気の少ない路地などを避ければ出歩くのは問題ないでしょう。
ただ飲み過ぎには注意です!
ドイツ人、アルコールものすごく強いので、よく飲む上にお酒の度数が高いです。
べろべろに酔ってしまうと、逃げることもできませんので、節度ある飲酒を心がけましょう!
ミュンヘンで被害にあった場合の連絡先
緊急連絡先
- 警察・・・110
- 消防・・・112
・在ミュンヘン日本大使館
住所:Karl-Scharnagl-Ring7 80539 München
電話:+49 (0)89-4176040
開館時間:9:00 - 12:30, 14:00 - 16:00(電話応対 17:00まで)
閉館日:土日祝
・ミュンヘン市警察本部
住所:Ettstr.2, 80333 München
電話:+49 (0)89-2910-0
開館時間:24時間
まとめ
ドイツのミュンヘンは、昼間は比較的安心して観光できる街ですが、夜はちょっと治安が悪くなるので注意が必要です。
特に、スリ・置き引きなどの軽犯罪には警戒しましょう。
「日本人は現金を持ってる!そして警戒が薄い!」というイメージが定着しているので、外国では特にターゲットになりやすいということもお忘れなく。
この情報が、皆さんのミュンヘン旅行の計画に役立てば嬉しいです。