英語や中国語ならまだしも、話者数の少ないマイナー言語を勉強している日本人にとって、言語習得はなかなか難しいものです。
わたしもマイナー言語であるネパール語を勉強していたのですが、始めは、言語習得の道のりがかなり難しく感じていました。しかし、今ではその言語の日常会話だけでなく、ネパール人が知らない単語についてネパール語で説明できるまでになりました。
わたしがしていた勉強法は、他のマイナー言語を勉強中の方にとっても役立つ情報だと思いますので、シェアしていきますね。
そもそも、マイナー言語とは?
今現在、世界中でどれぐらいの数の言語が話されていると思いますか?
学者によって数え方に違いはあるが、世界の言語の百科事典ともいえるEthnologueによると、現在、世界には6900ぐらいの言語があるといわれている。
公共財団法人日本英語検定協会HP内「世界にいくつ言語があるか?」より
なんと、現在6900もの言語が話されているんです。では、この6900ある言語のうち、メジャー言語・マイナー言語の境って一体どこなんでしょうか?
メジャー言語
英語・中国語・スペイン語・ドイツ語・フランス語・朝鮮語(韓国語)
準メジャー言語
ポルトガル語・ロシア語
準々メジャー言語
ヒンディー語・アラビア語ブログ「有限の華」内「メジャーな言語、マイナーな言語」より。
上のブログ内で用いられている資料は、東京外国語大学語学研究所 大学別語学教育情報です。単純な話者数の多さではなく、「日本人にとってのメジャー言語」として、上記の10の言語が選ばれています。
つまり、上のブログの筆者の調査・考察によると、わたしたち日本人にとって、英語・中国語・ドイツ語・フランス語・韓国語・ポルトガル語・ロシア語(ヒンディー語・アラビア語)以外は、すべてマイナー言語なんです。
世界中にある6900の言語の中でメジャーな言語はわずか10のみ!
メジャーな言語であれば、参考書や問題集、辞書など日本語で数多く出版されているため、言語習得のゴールも見えやすいものです。(それでも、言語習得って大変ですよね。もちろんわかります。)
しかし、それ以外の6890ある言語を学ぼうとする日本人にとって、言語習得はさらなる難関、高いハードルとなります。
わたしも、マイナー言語であるネパール語を勉強し始めた時、
- そもそも発音がわからない。
- そもそも字が書けない。読めない。
- 字の区切りがどこかわからない。
- 右から読むのか左から読むのかわからない。
- 言語の勉強、どこから手をつけていいかわからない。
- 日本でいても、その言語を話す機会がない。
- 参考書がすごく少ない。そして、高い。
問題、山積みで、言語習得なんて夢のまた夢といった感じでしたが、圧倒されつつも、試行錯誤で勉強を続けました。
わたしがネパール語習得のために使った参考書や辞書については、こちらの記事でまとめているのですが、今回は、その中で挙げた1冊「みんなの日本語」を使った勉強法についてまとめてみようと思います。
マイナー言語を勉強中の皆様、必見です!
「みんなの日本語」は、マイナー言語を勉強中の日本人にもおすすめ!
「みんなの日本語」という本、ご存知ですか?
この本、日本語を勉強している外国人が使う本なんですよね。
日本語学校で働いている人や日本語教師の方にとってはとても有名な本だと思いますが、実はわたし一切存じ上げませんでした。
では、なぜ知ったのかというと、わたしにネパール語を教えてくれた先生が、それを教材として使っていたからです。
その先生は日本語教師としてネパール人に日本語を教えることもしていました。ネパール人に日本語を教える時、「みんなの日本語」を教科書として使っていたのですが、この本が、日本人にネパール語を教える時にも役に立つことに気づいたそうです。
そういった経緯で「みんなの日本語」を使って、マイナー言語であるネパール語を教えてもらったわたしが、断言します。
「みんなの日本語」は、日本語を学ぶ外国人にとってだけでなく、マイナー言語を勉強中の日本人にとっても有用な本なんです!
わたしが実際にしていた勉強法
「みんなの日本語」の中には、いろいろな文法を使った日本語の例文が書かれています。
例えば…
- ミラーさんはアメリカ人です。
- 昨日、初めてお寿司を食べました。
- お腹が痛いです。
などなど、外国語を話す時の基本の文法です。
一例として、上のような例文です。
そして、このそれぞれの文法が各単元に分けられています。簡単な文法から少しづつ難しくなっていき、初級では全25単元で基本的な文法を網羅しています。
各単元には、例文、問題文、基本会話、応用会話とその文法を使ったシーンがまとめられています。
わたしは、この日本語の例文や問題文、応用会話をひたすらネパール語に訳して書き込んでいました。いわば「実用的な問題集」として使っていたんです。
そして、その例文を実際に先生に聞いてもらい、合っているか間違っているかを教えてもらいながら、勉強していきました。
マイナー言語習得のために「みんなの日本語」をおすすめする4つの理由。
1.基本文法から、プラスアルファの文法まで網羅している。
実際に現地で生活していくと、自分の意見や気持ち・考えを相手が理解しやすい表現で伝えなければなりません。
そのためには、基本的な文法はもちろん、プラスアルファの文法も知っておく必要があります。
「みんなの日本語」では、それぞれの文法が単元ごとに分かれていて、応用会話の練習もできるため、プラスアルファの文法についても学ぶことができました。
2.アウトプットができるようになる。
わたしの勉強していたネパール語では、「基礎ネパール語」という基本〜中級以上までの文法を網羅した参考書がありましたが、それだけでは、どうしても生きたネパール語が話せませんでした。
知識として、文法を頭に詰め込んでいたものの、実際に口から言葉として出すのが難しかったんです。
でも、「みんなの日本語」と合わせて勉強してからは、スラスラ言葉が口から出てくるようになりました。
3.整理しながら系統だって学ぶことができる。
上で挙げた「基礎ネパール語」は、ネパール語の文法を日本語で説明しているのですが、一つの文法に対し、用法が数個あるものが多くありました。
例えば、ネパール語の「〜ने(ne)」に対し、⑴形容詞的用法⑵主動詞としての用法⑶現在分詞の熟語となる用法など、複数個の用法について説明されていたんです。
なので、「基礎ネパール語」だけでは、頭の中が混乱してしまっていたんですが、「みんなの日本語」と合わせて使うようになって、頭の中が整理整頓されました。
4.会話でよく出てくる単語を優先的に覚えられる。
自分でイチから単語を暗記しようと思っても、どれがよく使われる単語なのか選定が難しいんですよね。参考書の少ないマイナー言語ならなおのこと。
それが、「みんなの日本語」中の例文は日常会話でよく出てくる単語を使って作られているので、その度に辞書を引いて、対応するネパール語を書き込んでいきました。
こうして、普段の会話で出てきやすい単語を優先的に覚えることができました。
ただ、「みんなの日本語」は日本語を勉強するための本なので、「お寿司」や「着物」など日本文化についての単語が多くでてきます。そういった単語はネパールの文化を考慮しながら、単語を置き換えていました。
マイナー言語の先生や会話相手を見つけるには「italki」が便利!
「みんなの日本語」はマイナー言語学習にとてもおすすめなんですが、独習書としてはいまひとつかもしれません。
わたしも、「みんなの日本語」で予習した後、先生に答え合わせをしてもらい、詳しい文法の説明や用法を教えてもらったので、言語が上達できました。
やはり、マイナー言語の先生(もしくはネイティブの会話相手)を見つけることは、言語習得の近道になります。
わたしのおすすめのサービスは、オンラインの外国語学習サービス 「italki」です。
「italki」とは?
- 言語のマッチングサービス。
- 100以上の言語を扱っている。
- プロの教師の数は1,000人以上。
- 日常会話の練習相手になってくれるネイティブの先生(コミュニケーター・チューター)は2,000人以上。
- 値段は30分体験が100円(1USD)からと激安。
- メッセージは無料でやりとりできる。
マイナー言語であるネパール語を検索すると、プロ教師は3人、コミュニケーター・チューターは5人登録されていました。
中には、日本語を話せるネイティブの先生もおられました。
プロの教師の方でも30分体験が1,000円以内でできますし、中には30分体験100円という方も。
それぞれの教師の経歴なども見られるので、自分に合った先生を選ぶことができます。
推しポイントがたくさんあって…詳しくは、こちらの記事「オンライン外国語学習サービスitalki(アイトーキ)とは?レッスンや無料サービスなどの特徴まとめ」でまとめています。
いずれにせよ、マイナー言語を学ぶ人にとって、夢のようなマッチングサービスであることは間違いありません。ネパール語以外のマイナー言語についても教師が揃っていますのでチェックしてくださいね。
こちらから「italki」に登録できます。→italki
まとめ
マイナー言語習得は難関のように感じますが、「みんなの日本語」+「italki」を使えば、日本にいながら言語習得も夢ではありません。
ぜひぜひ諦めずに勉強続けてみてくださいね!