中国の大気汚染2016に関する注意喚起と対策【大使館転載】

中国の大気汚染2016に関する注意喚起と対策【大使館転載】

中国では、秋~冬期にかけ、深刻な大気汚染が発生します。地方によっても状況が異なりますので、渡航・滞在先の汚染状況を確認し、必要な健康上の対策をとるよう心がけるほか、公共交通機関等への影響に留意してください。

 

1 大気汚染の発生状況

広州の公園

(1)中国では、「粒子状物質(PM10、PM2.5)」を原因とする大気汚染が発生することがあります。石炭燃焼、自動車の排気ガス、農地における藁の野焼き等が原因とされ、発生しやすい気象条件が重なると大気汚染が深刻化しますが、風が吹くとすぐに解消することもあります。また、地方によっても汚染状況は異なります。大気汚染は一年を通じて発生する可能性がありますが、秋~冬期は特に重度の汚染が発生しやすくなります。

(2)中国環境保護部の発表や在中国米国大使館のモニタリングデータに基づけば、2015年及び2016年上半期の大気汚染の状況は、2013年及び2014年に比べて全体的に改善傾向にあります。しかし、例えば北京では、2015年に、我が国では外出抑制を呼びかける基準を超えた日が約4割に達するなど、依然として相応の注意が必要です。中国に渡航・滞在される方は、在中国日本国大使館のホームページ等から渡航・滞在先の最新の大気汚染の状況を確認し、以下4を参考に必要な対策を講じてください。

毎年のことですが、去年はすごかったですね。

去年の記事がこちら→PM2.5で赤色警報が出た北京がナウシカの腐海に完全に飲み込まれて…ヤバイ!

2 大気汚染の健康影響及び社会的影響

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(1)粒子状物質は、PM10(直径10ミクロン以下)、さらにはPM2.5(直径2.5ミクロン以下)と、粒子の直径が小さくなるほど、肺の奥、さらには血管へと侵入しやすくなります。現在問題になっている「PM2.5」は、直径が人の髪の毛の約40分の1以下の大きさしかない微粒子で、肺の奥、さらには血液内に侵入し、全身に循環することで、ぜんそく・気管支炎、肺がんや心臓疾患などを発症・悪化させるリスクが高まるといわれています。高齢者や子供、肺・心臓等に疾患のある方は、大気汚染に対してより高いリスクを有するため、特に注意が必要です。

(2)日常生活への影響として、大気汚染が深刻化すると、学校等の教育施設で休校や屋外活動の停止措置が取られることがあります。また、視界(可視度)が低下し道路交通の危険が増すため、車の運転に注意する必要があります。さらに、重度の大気汚染の発生に伴い、汚染源となる石炭燃焼を伴う工業生産活動や土木・建設工事等の経済活動が規制され、大型・一般車両の通行規制、高速道路の閉鎖、航空便や鉄道の欠航・運休など、公共交通機関にも影響が及びます。

3 大気汚染の指標(中国、米国、日本)

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(1)中国や米国では、PM2.5等の大気汚染物質による人体へのリスクを、空気質指数(AQI値:Air Quality Index)で公表しており、以下のとおり6段階に色分けされ示されます(ただし、中国と米国では環境基準が異なることなどから、同じAQI値でもリスク評価の指数が異なります)。

○中国基準
AQI値      PM2.5濃度       リスク評価の指数
50以下       0~35       緑(優)
51~100     35~75       黄(良)
101~150     75~115     オレンジ(軽度汚染)
151~200    115~150     赤(中度汚染)
201~300    150~250     紫(重度汚染)
301以上      250~500     茶(厳重汚染)

○米国基準
AQI値      PM2.5濃度       リスク評価の指数
50以下        0~ 12     緑(良好)
51~100   12.1~ 35.4   黄(中程度)
101~150   35.5~ 55.4  オレンジ(敏感な人に影響)
151~200   55.5~150.4  赤(健康に悪影響)
201~300  150.5~250.4  紫(健康に極めて悪影響)
301以上    250.5~500.4  茶(有害)

PM2.5汚染に関する詳細(AQIや汚染濃度等の指標の詳しい読み方を含む)は、在中国日本国大使館作成のPM2.5に関する資料(http://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho161031_j.pdf )もあわせてご参照ください。

(2)日本ではAQI値は使用しておらず、1立方メートルあたり35マイクログラム以下(日平均値)が、環境基本法に基づく人の健康を保護する上で維持されることが望ましい基準(環境基準)とされています。これは、中国の基準ではAQI値50以下(緑色)、また、米国の基準ではAQI値100以下(緑又は黄色)に相当します。

日本では、PM2.5の濃度が1立方メートルあたり70マイクログラムを超えると(日平均値)、不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らした方が良いとされており、外出抑制基準の目安とされます。特に、呼吸器系や循環器系疾患のある人、小児、高齢者等の高感受性者においては、体調に応じて、より慎重に行動することが望まれます。この基準は、概ね、中国ではAQI値100以上(オレンジ、赤、紫、茶色)、米国ではAQI値160以上(赤、紫、茶色)に相当します。

(3)大気汚染警報の区分
なお、中国では、重度の大気汚染の発生が予測される時には、地方政府当局から独自の大気汚染警報が発表されることがあります。警報レベルに応じて、低い順から、「青」、「黄」、「オレンジ」、「赤」の4段階に分かれますが、発表の基準や、警報レベルに応じた社会活動の制限等の勧告内容は各地方政府によって異なりますので、渡航・滞在先の地方政府の発表や報道などから最新の情報を確認するようにしてください

Check!  この先8日間のPM2.5の飛散状況を予報・予測してくれるサイト「aqicn.org」が非常に便利!

4 大気汚染時の対策

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大気汚染の健康への影響を避けるためには、一般的に以下の方法が考えられます。中国に滞在中の人及び渡航を予定している人は、最新情報の入手に努め、以下の必要な健康上の対策をとるようにしてください。

【室内環境】

  • 屋内では空気清浄機を部屋の大きさに応じて設置する。特に、外気の汚染が深刻な場合には最大風量で運転する。PM2.5対応のフィルター交換の他、外フィルターに埃が詰まると風量を損ない効果が薄れるため、適宜掃除をする。
  • 汚染が特に重度である際には、外気の流入が認められる玄関や扉枠のわずかな隙間をテープ、ボール紙等でふさぐ。
  • 外気の環境が良好な日には、室内のウイルス感染のリスクを下げ、体調不良の原因となる二酸化炭素の濃度を下げるため、窓の開放や換気扇等により、時間を区切って積極的に新鮮な外気を取り入れ、換気を行うことが推奨される。
  • うがいを励行し、水分を多くとる。

【室外行動】

  • 大気汚染が認められる時には屋外での活動をできるだけ避ける(なお、屋内であっても、ロビーや廊下などの広い空間、出入口に近い空間は清浄でないケースが多くみられることに注意が必要)。
  • 外出する場合には、PM2.5対応マスクを着用する(マスクは、あごや鼻の周辺に隙間ができないよう顔の形にフィットしたものを選別する)。なお、マスクは中国のコンビニエンスストア等でも入手可能。

実際に中国で使って良かったマスクをレビューしています。

Check!   PM2.5対策マスク・グッズ!中国で実際に使って効果があったものをご紹介します

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HODAKA

HODAKA

広州在住フリーランス、「たびハック」編集者。2014年に北京で海外暮らしをスタートさせました。夢は大草原に小さな家を建てることです。

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