ペルーの町医者には、気をつけなはれやー!

ペルーの町医者には、気をつけなはれやー!

あれは、今住んでいる町に引っ越してすぐのことでした。部屋の模様替えをしてベッドを動かしていた時に親指をベッドの隙間に思い切り挟んでしてしまいました。

ちょうど爪の付け根のところです。あまりの痛さに指も曲げることが出来ず、その日は作業を中止し湿布を貼り様子を見ることにしたんです。。。
しかしその日の夜、その親指はそこに心臓があるのではないかというぐらいドクッドクッと脈を打っているのです。

こ、これは。。。左腕を骨折した時と同じぐらい痛いぞ。。。まさか、こ、こ、骨折か!?

そんなことを夢うつつの中考えながら痛みにうなされつつ長い長い夜を過ごしたのでした。

明くる日になっても全く痛みは引かず、指を曲げようとすると激痛が電流のように走るのでどうしたものかと頭を抱えながらも、その日会った現地の友人につたないスペイン語で昨日の出来事を何とか伝えました。

すると彼は、「すぐそこに接骨院があるから行ったほうがいい!連れて行ってあげるよ!」と親切にその病院まで連れて行ってくれました。

しかし、その病院、、、いや、病院というには本当の病院に失礼ではないかと思ってしまうほどのボロい、もとい雰囲気のあるただ「接骨院」と看板がかかっているただの民家に連れてきてくれたのでした。

友人がその民家風接骨院のドアを叩き、
「先生はいるかー!?」
と呼ぶと中から少女が出てきて、
「今、とーちゃんは外に出てていないっぺ」との事。

友人が、
「そうか、そしたらいつ帰ってくるんだ?」
と聞くと少女は、
「すぐに帰ってくると思うっぺ」と答えます。

しかし、この国の「すぐ」は全く当てにできないのです。「すぐにつくよ」「すぐに行くよ」「すぐやるよ」みんなそう言うのです。しかし必ずと言っていいほど、すぐに着かないし、いっこうに来ないし、全然やってくんないし!お前、すぐ言うたやろが!とツッコミたくなる程、この国の「すぐ」は「すぐ」じゃないんです。

よっしゃ、逆にいないんだったら今回は好都合!こんな怪しいところで見てもらっても絶対にやばいだけで何も良くなりゃせん!と思い友人に、
「大丈夫大丈夫、数日すれば良くなると思うから。いないんだったらいいよ。帰ろう!」
と、つたないスペイン語で伝えたました。うん、多分、伝わっていたと思います。。。

しかし友人は、
「いや、すぐに帰ってくるって言ったから少し待つべよ」と言うじゃありませんか。

いやいや、どうせすぐに帰ってこないんだから待つだけ時間の無駄だよー帰ろうよー、と言おうとしたその時、後ろから

「どしたー?」

と声が。

「おう、先生!こいつが指を挟んだらしくてね。見てやってくれないか」

・・・ う そ だ ろ ! !

すぐに帰ってきたんです!すぐって言っていっつもすぐじゃないのに、この時に限ってすぐに帰ってきたんです、先生が!!

いや、先生と呼ぶには本物のお医者様に失礼にあたるのではないかというぐらい、いや、彼も本当の医者かもしれないですが、その、なんというか、普通のおっさんなんです。これで白衣でも着れば医者に見えなくもないのかもしれないですが、ボロボロのポロシャツをだらっと着こなした普通のおっさんなんです!

「ほんなら少し見てみるべか。ほれ、こっちおいで」

と、おそらく彼はここを診察室と呼んでいるのであろう普通の民家の客間らしきところに招かれました。先ほど受け答えしてくれた少女がプラスチックの椅子を持ってきてくれてそこに座ると、どれどれとおっさんが診察を始めました。

「どうしたの?挟んだの?ふーん。結構強く?あー内出血してるのね」らしきことをぼそぼそと話しています。

「おーい、娘〜」とおっさんが呼ぶと先ほどの少女が出てきます。

「あの〜、クリームあったべ。あれ持ってきてや」

少女が奥から何やらピンク色のクリームを持ってくると、おっさんはそれを僕の親指にヌリヌリし始めます。おそらく痛み止めかなんかのクリームなんだと思いますが、メンソールみたいな匂いがしました。

ヌリヌリしながらおっさんは言います。

「これな、この内出血してる部分。これ血を抜かないとダメだわ。そうしないと爪剥がれちゃうから。ちょっと注射針買ってきて」

ん?注射針?何に使うの?まさか血抜くのに使うの?でも爪だよ?刺さらないよ?

いまいち状況が読み込めてないまま、いつの間にか友人が注射針を買ってきていておっさんに手渡します。

おっさんは注射針を手にするとおもむろに親指の爪の隙間にその注射針を刺そうとします。

「え?え?え?いやいやいや!ちょ、ちょっと待って!まさかそれをここに刺すの!?」

全力でおっさんの行動を阻止します。血を抜くってそういうこと!?そこから刺すの!?この爪と指の間のここに!?

あのウソップが空島で使った必殺技、聞いただけで命を落としかねないウソップ呪文を現実にやろうとしているのか、このおっさんは!?

602x316x7ca3d0d87a3403911f639e66

551x296x5150102860cf86422a714841

ONE PIECE 30巻 第284話 「悪ィな」

 

「そうだよ?」

おっさんは何のことなしげに言います。

そうだよ?・・・じゃないよおっさん。。。

「だって血を抜かないとこの爪剥がれちゃうよ?」

うんそれは、わかる。でもね、その注射針はこの爪と肉の間に深くは刺せないの。刺したら死んじゃうの。聞いただけでも命を落としかねないのに実際にやったら死んじゃうの。

僕は必死におっさんを止めます。

「でも、爪剥がれるとこうなっちゃうよ」

そう言っておっさんは自分の爪を見せます。

・・・なんかグチャってなってる。うそやん。爪内出血しただけでそんなんならんやろ。絶対他になんかあったろ。

以前、爪を内出血した時は普通にほっといて元に戻ったんです。自然に治るんです。人間の自然治癒力なめんな!僕は痛いから固定して欲しいだけなんです!そう言いたいのは山々なのにスペイン語が出てこない・・・。

とりあえず、「NO!」といっておっさんから注射針を取り上げました。

「本当に大丈夫だから、注射針だけはやめてください。お願いします。そのクリーム塗ってくれるだけでいいから」

なんとか伝えて理解してもらえました。

診察料5ソル(200円ほど)を払って注射針を握りしめながら民家風接骨院を後にします。

もう町医者には絶対に行かないと心に誓った日でした。

ちなみに爪は3ヶ月後には綺麗に元に戻りましたとさ。

本当に必要で行くことになったらもっと大きい病院に行きます。でも、町医者でいいのは医療費が安いことかな?これで大きい病院にかかったらなんかすごい請求されそうですものね。
ちなみに、海外での医療費についてはこちらの記事をご覧ください。

http://tabihack.jp/kaigaihoken/

皆さんももし医者にかかることがありましたら、町医者には気をつけなはれやー!



この記事が気に入ったら
いいね!しよう

The following two tabs change content below.
toroku

toroku

ペルー在住フリーランス。2014年2月にペルーに移住し、現在はペルーのど田舎に住んでいる。今の趣味は動画鑑賞(ドラマ、映画、アニメ、バラエティ、youtubeなど)。社交的な人見知りでアウトドア好きな引きこもりである。

海外旅行がこのサイト1つで完結!

海外旅行がこのサイト1つで完結!

海外旅行に行きたい!と決めたのはいいけど。。 「航空券でしょ!ホテルでしょ!海外旅行保険に入って、現地ツアーも予約して、あ、クレジットカードも!ってどのサイトがオトクなのか分からない!!」 という時に、役立つサイトがオープンしました。


「たびハックトラベル」は、海外旅行に役立つサイトをジャンル別にまとめています。言うなれば、「価格コムのトラベルバージョン」。 あなたにピッタリあったお得なサイトが見つかります。

さあ、たびハックトラベルで世界へ飛び出そう!

スポンサーリンク

CATEGORY :

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 0 )
  • Trackbacks ( 1 )